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デイサービスの主な仕事内容は?1日の流れや求められる能力を解説

公開日:2023.12.04 更新日:2023.12.14
デイサービスの主な仕事内容は?1日の流れや求められる能力を解説

デイサービス(通所介護)は利用者さんが日帰りで介護施設に通う介護サービスで、比較的介護度が低い方が多いという特徴があります。介護職として就職や転職を考えている方の中には、デイサービスに興味を持ち、仕事内容や働く魅力を知りたいと思う方もいるでしょう。

この記事ではデイサービスの主な仕事内容や1日の流れ、やりがい、給料、求められる能力を解説します。介護職として転職先を探している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。

1. デイサービス(通所介護)とは

デイサービスとは、利用者さんが自宅から介護施設に通い、生活機能の維持を目指して世話や機能訓練を受けられる介護サービス です。デイサービスは通所介護とも呼ばれており、基本的に利用者さんは日帰りでサービスを受けられます。

デイサービスの大きな目的は、自宅にこもりがちな利用者さんを心身ともにサポートしたり、家族の介護負担を軽減したりすることです。

具体的には以下のようなサービスが行われています。

・食事
・入浴
・排泄介助
・健康管理
・機能訓練
・レクリエーション

食事や入浴、排泄などの日常生活支援を通して、利用者さんができるだけ自宅で自立した生活を送れるようにサポートをします。また、身体機能の向上を目的に、機能訓練を実施することもデイサービスの大きな役割です。

レクリエーションは利用者さんの精神的ケアに欠かせないサービスです。陶芸や絵画などの趣味を行う時間や、ほかの利用者さんとの交流の場を設けることで、孤独感の緩和や認知症の予防も図っています。

また、利用者さんの家族の介護負担を軽減するのも、デイサービスの大切な役割の1つです。日中は介護から離れてリフレッシュしてもらうことで、個人の生活と在宅介護の両立を支援しています。

1-1. デイサービスの主な利用者さん

デイサービスの利用者さんは、要介護1以上の認定を受けた方です。要支援1・2の方は利用できません。

要介護レベル別の利用者さんの割合は以下の通りです。

【デイサービスの利用者さんの割合※】

要介護1 要介護2 要介護3 要介護4 要介護5 その他
36.94% 29.51% 17.08% 10.40% 5.14% 0.92%

※各利用者人数を利用者数の総数で割り、小数点3桁を四捨五入して算出

(出典:厚生労働省「令和3年介護サービス施設・事業所調査」
/ https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?stat_infid=000032270760

デイサービスの利用者さんには、比較的介護度が低い方が多いという特徴があります。表を見ると、要介護1と要介護2の方の合計は66.45%となり、全体の半数以上です。さらに、要介護3の方も含めると、全体の80%以上を占めていることが分かります。

2. デイサービスの仕事内容

デイサービスでは、4つの職種に応じて下記のような人員配置基準と役割が決められています。

職種 人員配置基準 役割
生活相談員 事業所ごとにサービス提供時間に応じて専従で1人以上(常勤換算方式) ・利用者さんの相談を受ける
・関係者との調整を行う
・介護職員の配置が少ない施設では介護職員のサポートをする
看護職員 単位ごとに専従で1人以上 ・利用者さんのバイタルチェックや服薬管理を通じて健康管理をする
・必要に応じて医療行為を補助する
・介護職員のサポートをする
介護職員 ① 単位ごとにサービス提供時間に応じて専従で次の数以上(常勤換算方式)
 ア 利用者の数が15人まで:1人以上
 イ 利用者の数が15人を超す場合:アの数に利用者の数が1人増すごとに0.2を加えた数以上

② 単位ごとに常時1名配置されること

③ ①の数および②の条件を満たす場合は、当該事業所のほかの単位における介護職員として従事できる
・利用者さんを送迎する
・利用者さんを見守る
・利用者さんの入浴や排せつを介助する
・利用者さんの食事をサポートする
・利用者さんにレクリエーションを行う
・利用者さんの家族への伝達を行う
機能訓練指導員 1人以上 ・利用者さんのリハビリ計画を作る
・利用者さんのリハビリを行う
・必要に応じて介助や指導を行う
・介護職員のサポートをする

(出典:厚生労働省「通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護」
/ https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/000650016.pdf

介護職員は、身体介護やレクリエーションの計画など、デイサービスで提供される多くのサービスに関わる職種です。他のスタッフと協力しながら、利用者さんが快適に過ごせるようにサポートをしています。

生活相談員は、利用者さんのケア計画を立案したり、利用者さんの個別相談の対応をしたりします。ケアマネジャーと連携しながら、利用者さんがより安心して生活できるよう支援することも大切な業務です。

看護職員は、利用者さんの健康管理が主な業務です。デイサービス事業所には医師が常駐していないため、服薬管理や怪我の応急処置など、看護職員にしかできない業務が多くあります。

機能訓練指導員は、利用者さんが自立した日常生活が送れるように、専門性を生かした支援をすることが業務です。機能訓練を通して、「歩く」「座る」といった、日常生活を送る上で欠かせない身体の動きの改善や現状維持を目指します。

2-1. デイサービスの1日の流れ

施設ごとに細かな違いはありますが、デイサービスで働く場合の一般的な1日の流れは次の通りです。

8:00 出勤・お出迎え準備 出勤後は、利用者さんの情報を確認します。利用者さんが気持ちよく過ごせるように、お出迎え準備をすることも大切な業務の1つです。
8:30 送迎 利用者さんの自宅まで車で迎えに行きます。移乗介助はもちろん、専任ドライバーがいない場合は介護職員が送迎車を運転する場合もあります。
9:00 バイタルチェック 施設到着後はバイタルチェックをし、利用者さんの顔色や様子をよく観察して体調を確認します。
10:00 入浴介助 入浴は利用者さんが楽しみにしていることの1つです。快適に入浴できるよう介助を行います。
12:00 昼食 利用者さんに合った食事を提供します。利用者さんが安全に楽しく食事ができるよう気をつけることが重要です。
12:30 休憩 職員は交代で休憩をします。
14:00 レクリエーション 多くの利用者さんがリフレッシュできるようなプログラムを組み、心地よい空間を提供しましょう。
15:00 おやつ・昼寝 おやつや昼寝など、1人ひとりに合った過ごし方を提案します。
16:00 帰宅準備・送迎 同居の家族がいる場合は、デイサービスでの様子を連絡帳や口頭で伝えることが大切です。
17:00 ミーティング 1日の出来事の共有や改善点の洗い出しを行い、よりよい介護サービスにつなげます。
17:30 終業 後片付けや翌日の準備などが終わり次第、退勤します。

1日の大まかな流れが決まっているため、業務を分担して進められます。勤務時間が日勤のみで残業も少なめであることから、私生活と両立した働き方が可能です。

3. デイサービスで働くときのやりがいやメリット

デイサービスで働く際のやりがいやメリットとして、以下の3つが挙げられます。

利用者さんだけでなく家族を含めた支援ができる
利用者さんの生活支援はもちろん、家族の介護負担を減らせる点もやりがいを感じるポイントです。在宅介護を無理なく続けるためには、家族の方の適度な休息は欠かせません。デイサービスを利用してもらうことで、家族の生活にゆとりが生まれ、介護生活を支援できます。

夜勤がなく、スケジュール通りに休みを取りやすい
入所型施設と違い、デイサービスは基本的に夜勤がありません。そのため、職員は身体的な負担を最小限に、規則正しい生活を送りながら働くことが可能です。

土日や祝日の営業がない施設も多くあり、スケジュール通りに休みを取れる点もメリットに挙げられます。特に、子育て中の方やプライベートを重視したい方にとっては、夜勤がなくスケジュール調整しやすいことは大きなメリットです。

比較的要介護度の低い方が多いため負担が少ない
デイサービスは要介護度が低い方が多く、身の回りのことを自分でできる方も多数います。より要介護度の高い方が多い施設と比較して、身体に負担がかかるような介助をするケースは少なく、体力に不安がある方や未経験の方でも挑戦しやすい施設です。

デイサービスの仕事は、利用者さんに安心して楽しく過ごしてもらうことが大きな使命です。利用者さんや家族から感謝の声が聞けると、さらにデイサービスの仕事にやりがいを感じられるでしょう。

3-1. デイサービスで働く介護職員の給料

デイサービスで働く常勤の介護職員の平均月給は、2022年9月時点で275,620円でした。なお、2022年12月時点では263,250円であったため、約10か月で12,370円増加しています。

(出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」
/ https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kaigo/jyujisya/22/dl/r04kekka.pdf

近年、介護業界の処遇見直しが進められていることもあり、現在はさらに介護職員の待遇が改善されている可能性があります。

4. デイサービスで働くときに求められる能力

デイサービスで働く職員に求められる能力には、以下のようなものがあります。

・レクリエーションやイベントの企画ができる
・利用者さんだけでなく家族にも気を配れる
・コミュニケーション能力が高い

レクリエーションやイベントはデイサービスの大切な活動の1つです。そのため、企画を考案する能力に長けていると、デイサービスの業務に非常に役立ちます。

また、利用者さんや家族に対して配慮できることも重要です。特に、家族は在宅介護で不安や悩みを抱えているときもあるため、心情を理解した対応が求められています。

デイサービスの仕事は、利用者さんや家族、他の介護職員など多くの人と関わりながら業務を進めます。さまざまな立場の方と円滑にやりとりができる高いコミュニケーション能力は、デイサービスの仕事においてとても大切なスキルです。

まとめ

デイサービス(通所介護)において、介護職員の主な仕事内容は利用者さんの見守りや食事・入浴・排せつの介助、レクリエーションなどです。また、必要に応じて送迎車両の運転や、利用者さんの家族への伝達なども業務に含まれます。

デイサービスは日帰りの介護サービスのため、夜勤がなく決まった休みがとりやすいのがメリットです。また、比較的要介護度の低い方が多いことから負担が少なく、利用者さんの家族も含めた包括的な支援ができる点も魅力と言えます。

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※当記事は2023年11月時点の情報をもとに作成しています

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