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生活・スタイル 介護職の生活情報 2025/08/12

秋分とはどんな日?風習や介護施設向きの食べ物・レク例を紹介

構成・文/介護のみらいラボ編集部 thumb_250812.jpg

秋分(しゅうぶん)は、季節の移り変わりを表す「二十四節気」の1つで、春分と同様昼夜の長さがほぼ等しくなる日です。

秋分の日は、太陽が真東から上がり真西に沈むため、真西の方角にあるとされる極楽浄土に通じやすい日だとされています。そのため、秋分の日を中日とした前後3日間の「秋のお彼岸」には、先祖供養やお墓参りを行うのが一般的です。

この記事では、秋分の日の豆知識や、秋のお彼岸にまつわる風習などについて解説します。介護施設で働く方に向けて、秋分の日に取り入れたい食事やレクリエーションのアイデアも紹介するので、秋分の日のイベントに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

1.秋分とは

秋分とは、太陽が黄道上の「秋分点」を通過する瞬間を指す言葉で、昼と夜の長さがほぼ等しくなります。よく「暑さ寒さも彼岸まで」と言われますが、秋分の日以降、北半球では夜の時間が長くなって気温も下がり、本格的に秋が訪れます。

秋分の日は、毎年9月22日から24日の間に訪れますが、地球の公転周期が365日ちょうどではなく約365.24219日であるため、年によって日付が変動します。4年に1度のうるう年による調整が入っても、1公転に必要な時間には端数が生じるため、秋分の時刻がまったく同じにはならないのです。

例えば、1980年から2011年の32年間、秋分の日はずっと9月23日でした。しかし、2012年以降は、うるう年になると9月22日が秋分の日になるパターンに変化しています。

2025~2027年の秋分の日は、以下の通りです。

2025年 9月23日(火)
2026年 9月23日(水)
2027年 9月23日(木)

(出典:国立天文台「何年後かの春分の日・秋分の日はわかるの?」

秋分の日は、1948年に「自然を敬い、生物をいつくしむ日」として国民の祝日に制定されましたが、こちらは歴代の天皇や皇族を祀る「秋季皇霊祭」に由来しています。

2.秋分の風習

秋分の日は昼と夜の時間が等しく、太陽が真東から真西へと沈むため、仏様が住む世界(浄土)と現世が最も通じやすくと言われています。仏教では、真西の方角に極楽浄土があるとされているためです。

秋分の日を中日とした前後3日は「秋のお彼岸」と呼ばれ、多くの人がお墓参りをしてご先祖様をしのびますが、こうした習慣が生まれたのも、お彼岸が現世と極楽浄土を結ぶ特別な時期だからです。

以下では、秋分の日および、秋のお彼岸に行う風習について解説します。

おはぎを食べる

秋分の日にはおはぎを食べるのは、江戸時代から続く伝統です。日本では古くから、赤い色のものには邪気を祓う力があるとされており、行事食として小豆や赤飯が食べられることが少なくありません。実は、還暦を迎えた方に赤いちゃんちゃんこを着せる風習にも、厄除けの意味が込められているんですよ。

おはぎには、小豆ともち米が使われますが、もち米も縁起がいいとされる食べ物です。そのため、「秋から冬にかけて、家族が平穏無事に過ごせるように」との願いを込めて、秋のお彼岸にはおはぎを食べるようになったのだそうです。

なお、8~9月上旬は本州における夏小豆の収穫時期であり、秋のお彼岸周辺にはその年に収穫された小豆が出回ります。収穫されたばかりの小豆を使っておはぎを作れば、季節の味を楽しめるでしょう。

(出典:日本豆類協会「あずきの栽培方法 ― 総論」

秋のお彼岸におはぎを食べるのと同様、春のお彼岸にはぼたもちを食べますが、この2つは材料も作り方(荒くつぶしただけのもち米を、あんこでくるむのが一般的)もほとんど同じ。いったい何が違うのかと言えば、「食べる季節」です。春のお彼岸は、牡丹の花が咲く時期であることから「ぼたもち」と呼ばれ、秋は萩の花が咲く頃にお彼岸を迎えることから「おはぎ」と呼ばれているのです。

実を言うと、江戸時代には夏と冬も同じお菓子を食べる習慣があり、夏は「夜船」、冬は「北窓」という名前で呼ばれていたとか。夜船は「いつ着いたのかわからない」、北の窓は「月が見えない」という意味ですが、どちらももち米を「つかない」ことに由来する、風情のある呼び名です。

(出典:農林水産省「春の和菓子ぼたもち」」

先祖にお参りをする

お彼岸は、ご先祖様を敬い供養する日であることから、秋分の日には家族そろってお墓参りをする風習があります。

お彼岸の風習は「彼岸会(ひがんえ)」と呼ばれ、彼岸会の期間中、僧侶はさまざまな法要儀式を執り行います。また、信者は寺院を詣でたりお墓参りをしたりすることで、ご先祖様や仏様に感謝の気持ちを示します。こうした風習は聖徳太子の頃に始まり、平安時代から江戸時代にかけて習慣化したと言われていますが、正確な起源についてはわかっていません。

お彼岸の語源は、サンスクリット語の「paramita(パーラミタ)」で、日本語に音写すると波羅蜜(はらみつ)、波羅蜜多(はらみった)となります。波羅蜜は、迷いの世界である此岸 (しがん) から、悟りの境地である彼岸に到達することを指し、彼岸に至るには六波羅蜜と言う6つの善行を心がけることが大切だとされています。

・布施......人に親切にし、見返りを求めない
・持戒......よりよく生きられる習慣を身に付ける
・忍辱......腹を立てず、穏やかに忍耐強くふるまう
・精進......目標のために努力する
・禅定......自分のしたことを客観的に見つめ、反省する
・智慧......日々の生活から気付きを得て、執着をなくす


ちなみに、お彼岸の中日以外の6日間にこれらの善行を1日1つずつ行えば、彼岸に近付けるのだとか。お彼岸の期間中は、ご先祖様に思いをはせながら、六波羅蜜を意識した行動をしてみるのもいいかもしれませんね。

仏壇にお供えをする

仏壇に季節の花やおはぎをお供えして、ご先祖様を供養するのもお彼岸の風習です。お供えの定番は、以下の通りです。

季節の花 故人が好んでいた花や、季節の花を供えます。
おはぎ 作ったおはぎは、食べる前にまず仏壇にお供えします。
彼岸団子 上新粉や白玉粉で作るお団子で、6個・7個・13個など仏教と縁深い数を三角形に盛る形でお供えします。
果物・お菓子 高坏や盛器を使って、季節の果物や故人の方が好きだったお菓子をお供えします。
精進料理 肉・魚やにおいの強いものを使わずに作った精進料理をお供えします。


3.【介護施設向け】秋分の日向きの食べ物・イベント

介護施設で生活していると、どうしても季節を感じにくくなるので、秋分の日には時節に合わせたレクリエーションや食事を提供して、季節の移り変わりを楽しんでもらいましょう。

以下では、秋分の日にぴったりな食事、レクリエーションのアイデアを紹介します。

おはぎ作りレク

おはぎ作りは、秋のレクリエーションの定番です。利用者さんに懐かしさを感じてもらえるほか、指先を使った作業が身体機能のトレーニングにもなります。

おはぎに使用する小豆には、食物繊維やたんぱく質、ビタミンB群、鉄、カリウムなどの栄養素がバランスよく含まれています。抗酸化物質のサポニン、アントシアニンなどのポリフェノールも含まれているため、日々の食事で不足しやすい栄養を補うのに最適な食材と言えるでしょう。

(出典:農業生物資源ジーンバンク事業「アズキの栄養価」

ただし、粒あんや粘りけが強いもち米は誤嚥の危険性があるので、おはぎを作るときは、やわらかく炊いたうるち米とこしあんを使うなどの工夫をしましょう。

彼岸そば・うどん

彼岸の時期は、季節の変わり目で体調を崩しやすいもの。そのため、胃腸に優しいそばやうどんを食べて内臓を休めようとしたのが、彼岸そば・うどんの起源とされています。特にそば処の出雲地方や信州地方、そばの産地である北海道では、彼岸の時期にそばを食べるのが定番です。

秋の野菜や山菜、きのこなどを使った料理と組み合わせて、利用者さんに旬の味わいを楽しんでもらいましょう。

秋にまつわるクイズ

秋分の日を超えると少しずつ秋が深まっていくため、みんなで秋にまつわるクイズを楽しむのもおすすめです。「食欲の秋」や「運動の秋」など、利用者さんの興味関心に合ったテーマを選ぶとより盛り上がりますよ。

以下は、秋にまつわるクイズの一例です。

Q:秋の味覚であるきのこにも花言葉が存在します。では、きのこの王様とも呼ばれる「松茸」の花言葉はどれでしょう?

1:驚き 2:高貴 3:控えめ

A:王様と呼ばれるくらいなので、1か2だと思いがちですが、答えは「控えめ」です。松茸は贈りものにされる場合が多く、「つまらないものですが」という定型文を添えられることから、「控えめ」が花言葉になったと言われています。



Q:秋になると冬眠に備えて、動物は食事量を増やします。冬眠をすることで有名なクマは、秋になると春の何倍ものを食べるようになるでしょうか?

1:2倍 2:3倍 3:5倍

A:答えは「3倍」です。クマは冬眠する3~4か月の間何も食べずに過ごせるように、秋になると春の3倍の食事をとります。その際は、効率よく脂肪を増やせるように、ナッツや果実、根菜などカロリーが高いものを好むと言われています。



季節の花のフラワーアクティビティ

仏前に花をお供えするのに合わせて、利用者さんにフラワーアクティビティを楽しんでもらうのもよいでしょう。以下では、秋分の日の頃に開花する花の中から、代表的なものを2つ紹介します。

・シオン
白や薄紫色の花を咲かせるキク科の植物です。シオンの花言葉は「君を忘れない」「遠くにある人を思う」「追憶」で、お彼岸のお墓参りに持っていく花の定番となっています。利用者さんにもなじみのある花なので、秋のフラワーアクティビティにぴったりではないでしょうか。

・キンモクセイ
9月下旬から10月中旬にかけて、強い芳香のある橙黄色の小さな花を咲かせます。春の沈丁花、夏のクチナシとともに「三大香木」とも称されるため、利用者さんは甘い香りとフラワーアクティビティの両方を楽しめるでしょう。花言葉は「謙虚」「謙遜」「気高い人」です。


秋のお彼岸の時期に咲く花としては、ヒガンバナ(曼殊沙華)も有名ですが、ヒガンバナは毒性植物で特に球根部分に強い毒が含まれています。誤って口に入れたり、触れた手で目や口を触ったりすると中毒症状を引き起こす恐れがあるため、フラワーアクティビティには使わないようにしましょう。

まとめ

秋分の日は、季節の節目を感じながら、ご先祖様や仏様に感謝を示す大切な日です。介護施設で、おはぎ作りや秋に関するクイズ、フラワーアクティビティといったレクリエーションを実施すれば、利用者さんに季節の移ろいを感じてもらえるでしょう。

介護のみらいラボでは秋分の日以外にも、季節の行事にちなんだレクリエーションや食事のアイデアを多数紹介しています。介護職の方に向けたスキルアップ情報、お役立ち情報も豊富に掲載していますので、レクリエーションに困っている方はもちろん、介護の知識を深めたい方も、ぜひご活用ください。

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