冬至とは?かぼちゃやゆずの風習の由来・介護でおすすめのレクを紹介
構成・文/介護のみらいラボ編集部
冬至は1年で最も夜が長くなる日で、日本では古くから「かぼちゃを食べる」「ゆず湯に入る」などの風習があります。これらの風習には、無病息災や幸運を願う意味が込められているため、介護施設で冬至に合わせた食事をふるまったり、レクリエーションを開催したりすれば、利用者さんに喜んでもらえるでしょう。
当記事では、冬至の由来や風習に触れながら、介護施設で取り入れたい冬至のおすすめメニューやレクリエーションのアイデアを紹介します。
1.冬至とは?
冬至は1年で最も夜が長く昼が短くなる日です。太陽が南の空で最も低い位置を通るため、日照時間が短くなり、日の入りが早まるのです。また、この日を境に日が長くなることから、二十四節気(※)では「はじまりの日(太陽の気が回復する日)」として重視されています。
※太陽の動きにもとづいて1年を24等分し、季節の移り変わりを表した暦のこと。
太陽の高さが低くなる理由は、地球の地軸が太陽のまわりを公転する軌道面に対して約23.4度傾いているためです。これにより、冬至の頃には北半球が太陽から遠ざかり、太陽が低く見えるようになります。冬至の日に日中の時間が短くなるのは、こうした天文現象が関係していることを覚えておきましょう。
ちなみに、太陽の通り道である黄道上で黄経270度の点を「冬至点」と呼び、太陽がここを通ると冬至です。
(出典:国立天文台「二十四節気」)
(出典:国立天文台「二十四節気とは?」)
(出典:国立天文台「季節はなぜ変化するのか?」)
冬至には、「寒い冬を無事に越せるように」との願いを込めたさまざまな風習があります。例えば、かぼちゃを食べたりゆず湯に入ったりするのは、冬至の代表的な風習と言えるでしょう。
冬至は年によって変動し、例年だと12月21日か22日が冬至にあたります。2025年から2027年までは12月22日なので、かぼちゃやゆず湯の準備をする際の目安にしてくださいね。
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2.冬至の風習
先に紹介したように、冬至の日には、健康や幸運を願うさまざまな風習があります。ここからは、冬至の代表的な風習を取り上げ、その背景や意味について詳しく解説します。
かぼちゃを食べる
冬至の日にかぼちゃを食べる習慣には、「ん」が付くものを食べて運気を上げる「運盛り」としての意味合いと、栄養たっぷりのかぼちゃで体力をつけ、寒さに備える意味合いがあります。
かぼちゃの別称である「南瓜(なんきん)」には「ん」が2つ含まれるため、縁起がよい食べ物とされており、昔から無病息災を願って冬至に食べる習慣がありました。かぼちゃは介護施設でも冬至の行事に欠かせない食材となっていますが、最近はフレークかぼちゃのような保存食も見られ、かぼちゃ料理のバリエーションが増えています。
また、かぼちゃはβ-カロテンやビタミンCが豊富で、かぜの予防に効果的だと言われています。昔の日本では、冬になると新鮮な緑黄色野菜の入手が困難だったため、夏に収穫して保存しておいたかぼちゃが、貴重な栄養源だったそうです。
「ん」の付くものを食べる
冬至に食べる「ん」の付く食べ物は、かぼちゃだけではありません。にんじんやだいこん、れんこん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどんなども、運盛りの代表的な食材です。
この後に紹介するいとこ煮やけんちんうどんのように、「ん」を含む食材は地域によってさまざまな食べ方がされています。みなさんも冬至に「ん」が付く縁起物を食べて、無病息災を祈願してみてはいかがでしょうか。
冬至粥を食べる
冬至粥(とうじがゆ)は、小豆を入れた粥を炊き、無病息災を願う風習です。冬至粥を食べる風習は中国から伝わったものですが、古代中国では小豆には魔除けの力があると考えられており、鮮やかな赤色が邪気を払い、幸運を呼び込むとされていました。それにならって、日本でも1年間の無病息災を祈りつつ、冬至粥を食べるようになったのです。なお、小豆は低脂質・高たんぱくな食材のため、冬至粥は寒さに負けない体力をつけるのにも効果的です。
ゆず風呂に入る
冬至の日にゆず湯に入る風習は、江戸時代頃から広く行われるようになりました。ゆず湯の起源は明確ではありませんが、「冬至」と「湯治」、「ゆず」と「融通(融通が利く=体が丈夫)」の語呂合わせで、銭湯が客寄せのために行ったのがはじまりだと言われています。
ゆずは香りが強く、昔から邪気を払う植物として親しまれてきました。また、ゆず湯に入ると血行が促進されて体が温まるため、かぜ予防にも効果があるとされています。
3.【介護施設】冬至に関連するおすすめメニュー・イベント
冬至は、介護施設で利用者さんに季節を感じてもらう絶好の機会です。冬至の日にかぼちゃ料理やゆず湯を提供することで、冬の健康対策にもつながるでしょう。ここでは、介護施設で取り入れやすい、冬至のおすすめメニューとレクリエーションアイデアを紹介します。
かぼちゃのいとこ煮
かぼちゃのいとこ煮は、甘い味つけとやわらかい食感が特徴の煮物です。運気を上げるかぼちゃと厄災を払う小豆を使うため、冬至の日にぴったりの食べ物として昔から親しまれてきました。冬至の日のメニューにいとこ煮を加えれば、「懐かしさ」や「温かさ」を演出できるでしょう。
かぼちゃにはビタミンC・E、β‐カロテンや食物繊維、小豆にはたんぱく質やビタミンBなどが豊富に含まれることから、いとこ煮は栄養バランスに優れたメニューとしても知られます。調理の際は、かぼちゃを一口大に切るなどして、高齢者にも食べやすい形状・やわらかさに仕上げるとよいでしょう。
かぼちゃの白玉ぜんざい
かぼちゃの白玉ぜんざいは、甘さと温かさの両方が楽しめるデザートです。介護施設で提供する際は、白玉団子を小さくして、高齢者でも食べやすいように工夫しましょう。かぼちゃを甘く煮てぜんざいに加えることで、視覚的にも華やかになります。
また、白玉団子作りをレクリエーションとして取り入れると、利用者さん同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。昔ながらの風習に触れながらみんなで甘味を楽しめば、きっと思い出話に花が咲くでしょう。
けんちんうどん
けんちんうどんは体が温まるので、冬至の日のメニューにぴったりです。うどんはやわらかく消化もよい食材ですが、咀嚼力や嚥下力の低下している高齢者の方だと、食べにくさを感じる場合があります。利用者さんの咀嚼や嚥下の状態に合わせて、「はしで持ち上げやすい長さに麺を切る」「汁にとろみをつける」などの工夫をしましょう。
具材に根菜類や豆腐を加えると、栄養価が高まるほか季節を感じやすくなります。寒い冬に温かい汁物を楽しめば、心も体も温まり食事の満足度が向上するでしょう。
ゆず茶
ゆず茶は、冬至の日にぴったりの温かい飲み物で、ゆずのさわやかな香りと甘みが楽しめます。ゆずにはビタミンCが豊富に含まれており、かぜ予防の効果も期待できるため、寒い季節には特におすすめです。
また、ゆずの皮に含まれるリモネンやシトラールといった香り成分には、リラックス効果があるとも言われています。
ゆず湯
ゆず湯は代表的な冬至の風習で、地域によってはゆず湯イベントが開催されることもあります。介護施設では、浴槽にゆずを浮かべたり、ゆずの精油を使った足湯を取り入れたりして、ゆっくりと冬至気分を味わいましょう。
ゆず湯は血行促進や冷え性改善、むくみ改善に効果があると言われているため、利用者さんの健康サポートにもつながるでしょう。冬至のイベントに取り入れて、心地よいひとときを楽しんでください。
まとめ
冬至は1年で最も夜が長くなる日であり、さまざまな風習を通じて無病息災や幸運を願う大切な日です。介護施設で冬至にちなんだ食事やレクリエーションを提供すれば、利用者さんに季節の移ろいを感じてもらえるだけでなく、心も体も温かく過ごしてもらえるでしょう。
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※当記事は2024年11月時点の情報をもとに作成しています
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