介護給付費、コロナで増減見込めず 厚労省「変動要素が多い」
《 厚労省 》
厚生労働省は25日に公表した概算要求で、来年度の介護給付費の総額を11兆4938億円と見込んだ。【青木太志】
介護給付費の国庫負担分としては3兆1519億円を計上した。これらは今年度予算と全く同じ額になっている。 厚労省は例年、高齢化に伴う自然増などを織り込んで増額要求を行う。今回は極めて異例。
新型コロナウイルスの影響で介護給付費がどう動くか分からないため、さしあたりの"据え置き対応"をとることになった。
実際の予算額をどうセットするか、これから年末にかけて更に議論を深めていくという。
「医療費は足元でかなり落ち込んでいると予想される。介護にも共通の事情があり、今後の感染状況などを含めて変動要素が非常に多い」 厚労省会計課の担当者はそう話す。
「コロナの影響はかなり大きい。今の時点で今年度、来年度の医療費や介護費を想定するのは困難」と説明した。
あわせて、「年末が近づけば今年度のデータがもう少し揃ってくるので、来年度の姿も今より見通しやすくなる。そうした中で来年度予算の内容を検討していきたい」と述べた。
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介護のみらいラボ編集部コメント
来年度の概算要求を厚生労働省が発表しました。介護給付費の金額は11兆4938億円です。そのうち国の負担額は3兆1519億円。異例の今年度と全く同額となりました。コロナの流行程度などによって全く状況が変わり、予測が立たないためどう予算を決めるか今後論議される予定です。