新型コロナ流行 首都圏はすでにリバウンド、日医会長見解
会見する中川会長(30日、日医会館)
日本医師会の中川俊男会長は30日の記者会見で、新型コロナウイルス感染症について、「首都圏ではすでにリバウンドが始まっていると言ってもいいのではないか」との考えを示した。緊急事態宣言の解除と同時に、7都道府県に「下りのまん延防止等重点措置」が適用されているが、「下った途端、上るというV字型」という今までにない事態を大変危惧していると話した。【齋藤栄子】
ワクチン接種についてでは、「ワクチンが本当に来るか分からないので予約を受け付けられない」との報告を受けたとし、日医が9日に設置した「ワクチン接種人材確保相談窓口」を活用した職域接種にワクチンが届かず、接種を中止した事例が発生したと話した。せっかく接種の担い手として医師を紹介して、セットできた後に「はしごを外された」と評した。
相談窓口の状況については、神村裕子常任理事から説明が行われた。開設から29日までに、ホームページの問い合わせフォームを通じて、医療機関や企業、自治体、大学などから602件、電話のみの件数も含めると800件以上の相談があったが、職域接種の進め方などの相談が多かったという。
神村裕子常任理事
人材紹介に至った件数は41件で、紹介医師数は延べ367名。協力を受けている日本看護協会への紹介依頼件数は14件だった。しかし、先週後半から接種予定日を変更したいとの依頼が増え、40名の医師とスケジュールの再調整が必要な状況にあり、接種の実施へ進んだのは3件だった。
接種予定日変更の理由としては、▽申請はしたが厚生労働省から申請を受理したとの連絡が来ない▽接種予定日にワクチンを配送できないと連絡があった▽申請した数のワクチンが届かない▽数日間連続での接種を申請していたが初日分しか連絡が来なかった-などだった。
停止している職域接種の申請受け付けを再開しない方針を政府が示しているため、今後は申請済みの企業・団体との日程調整を続ける考え。
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出典:医療介護CBニュース
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介護のみらいラボ編集部コメント
新型コロナウイルスの流行は感染者数が5月に減少したのを受けて、緊急事態宣言が明けて多くの自治体でまん延防止等重点措置になっています。
ワクチン接種も大規模接種に自衛隊が参加してから急ピッチで進んでいますが、6月30日、日医中川会長は、感染者数の増加が見えていることから「首都圏ではすでにリバウンドが始まっていると言ってもいいのではないか」という見解を示しました。