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【今日は何の日?】3月19日=昭和30年の高額納税者ランキングが発表(1956年)/ 雑学ネタ帳
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68年前の1956(昭和31)年。前年(55年)分の確定申告が3月15日に締め切られ、国税庁から申告所得額の順位表が発表されました。
高額納税者公示制度は、所得の全額を公示することにより第三者チェックによる脱税けん制の効果があるとして47(昭和22)年から導入された制度。毎年、この時期になると、新聞や雑誌等で「高額所得ランキング」が話題となっていました。
終戦から10年。55年の高額納税者トップは松下幸之助さん(松下電器産業社長)の1億2,056万円でしたが、当時の新聞等で話題とされていたのは、こうした財界人ではなく、作家や画家、芸能人やスポーツ選手のランキングでした。
この年、その分野における各界のトップに君臨したのは、2,123万円を納税した作家・吉川英治さん(当時63歳)。その大半はこの頃、週刊朝日にて連載中で、大映でも映画化された『新・平家物語』の印税だったそうです。
映画俳優部門は長谷川一夫さん(当時48歳=1,677万円)、流行歌手部門はまだティーンエイジャーだった江利チエミさん(当時19歳=998万円)、舞台俳優部年は喜劇の王様・エノケンこと榎本健一さん(当時51歳=879万円)、声優部門(※現在の声優業とはややニュアンスが違います)は徳川夢声さん(当時61歳=908万円)、寄席芸人部門は柳家金語楼さん(当時55歳=350万円)、映画監督部門はマキノ雅弘さん(当時48歳=658万円)、プロ野球選手部門は中日ドラゴンズ投手の杉下茂さん(当時30歳=382万円)、プロレスラー部門は力道山さん(当時32歳=411万円)でした。
このような高額納税者の名簿は、住所や氏名まで明記されたうえで販売までされていました。この名簿イコール、億万長者のリストということにもなり、納税者やその家族が泥棒や誘拐の被害に遭ったり、しつこい営業や寄付、勧誘の強要といったリスクにさらされることも多かったのです。
そして2006年、2005年分の公示をもって、プライバシー保護を理由に高額納税者公示制度は廃止に至っています。
参照 : 昭和31年3月20日付の毎日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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