Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

職場・悩み 介護職のお悩み 2021/02/04

#たんたん#ストレス#職場#転職

介護の悩み相談 第13回 10年介護職として働いていたらマンネリを感じるようになりました

介護士ブロガーたんたんさんが回答!お悩みQ&A.jpg

質問:10年介護現場で働いている介護福祉士です。仕事がマンネリでもやもやします

初めまして。私は専門学校を卒業し新卒で介護現場に入り、10年経ちました。今はユニットリーダーをしています。介護職を始めてから数年はがむしゃらに仕事や資格取得の勉強をしてきましたが、最近は以前ほどの情熱を持って仕事ができないことに悩んでいます。

毎日の仕事も以前に経験したことの繰り返しのように感じられて、介護の仕事にマンネリを感じています。「このままではいけない」と思って新しい資格の勉強や積極的にユニットで新たな取り組みを提案してみましたが、あまり盛り上がりませんでした。
周りの友人にその悩みを話しても「そんなもんだよ」と言われるばかりです。仕事が安定しているのに、こんな悩みは贅沢でしょうか。

答え:マンネリを感じて焦るのは成長するために必要なこと。一回思い切って部署移動や転職をしてみましょう

最初にお伝えしたいのは、10年も介護業界で自己研鑽して働いていることは本当にすごいということです。介護職の仕事を始めたものの長く続かない介護職員が多い中で、10年も働き続けることができるのは相談者さんの努力あってのことだと思います。

また相談者さんが感じている「マンネリ」という感情も「このままではいけない」と自らを客観視し認識した上で相談をしているので、これから先も成長を望んでいるように思えます。

逆にこの「マンネリ」という感情を押し殺して「上手く付き合って現状維持で働き続けよう」と思う方が、これからの成長の妨げになってしまうことが多いです。
マンネリでいけないという感情は全然悪いことではなくて、むしろ成長のために必要であるという認識を持った方がいいと思います。

その上で相談者さんの質問の回答としましては「今の場所での未練がないなら、働く環境を変えてみては?」ということです。

とは言っても「新しい場所で働くのは不安だ」と思うかもしれません。
しかし10年も同じ環境で働いてマンネリを感じてしまうのは仕方のないことですし、その気持ちのまま働き続けるよりかは遥かにマシです。
20年30年と働き続けられ、成長もしていけるように(あるいは新鮮さを失わないように)キャリアルートが考えられている職場もありますが、残念ながらそうでない会社も多いです。
10年も自己研鑽をして身に付けた知識やスキルは転職や異動をしたところで0になるものではなく、新しい環境でも必要としてくれる人は多いと思います。

最初に書いたように離職率が高い介護職を10年続けられるのはそれだけでも希少性が高いです。その経験を生かして転職活動をすれば今よりも高待遇でよい場所で働くことも充分可能だと思っています。
今まで経験していなかったタイプのご利用者、自分の持っていないスキルや知識を持った同僚に出会えるのも転職をする大きな理由になります。

また「介護職を辞めて他の仕事をしたい」という方もおられると思うのですけど、その場合も介護職で身に付けた考え方やスキルや意識は大いに役に立ちます。
介護の仕事は生活全般を支援するいわば総合職だと私は思っていて、新しい地で努力をすれば必要とされる人材になることも充分可能です。
他の仕事からインスピレーションをもらって介護の世界に戻れば見る世界も変わってくるので、一旦介護から離れてみるのも一つの手だと思います。

仕事のマンネリを乗り越えたい人は、介護職として成長できる

相談者さんが言われた「そんなもんだよ」という言葉はこのマンネリに対して対策をせずに逃げてしまった人の言葉です。
そういう人しか周りにいないような環境ではなかなか高いモチベーションを保つのは難しいと思います。

僕が転職をオススメする理由の一つとして「向上心の高い人との出会い」があります。
例えば、最近設立された施設で働き始めると、「これから施設を大きくしよう」「盛り上げていこう」という向上心の高い同志に出会うことができます。
向上心の高い同志がいるとマンネリを防ぎやすいです。
なので転職する際に、「出来立ての事業所で職員の平均年齢が若い」とか「新設された施設」などエネルギーの溢れる場所というのはいいのではないか?と思っています。

よくマンネリに対して「時間が解決するもの」と考えている人が多いかもしれませんが、そんなことはありません。
マンネリに対する焦りの感情は消えるかもしれませんが、その分モチベーションが奪われたりするということがあります。
なのでしっかりマンネリ脱出するために行動をするべきだと思っています。

「このままではダメ」と思えるのは成長するためにとても大事な感情です。
多くの人が経験して成長をしてきた大事な過程です。
その感情を無かったものにするのではなくて、まずは自分の中で受け入れてしっかり解消できるように転職や異動の申し入れなどの行動をして欲しいです。

ここで苦労した経験は絶対にこれからのキャリアに役に立ちますので、逃げずに立ち向かって欲しいと思っています。

お悩み相談投稿はこちら >>
※問合せ共通フォームです。内容はなるべく詳しくお書きください。

介護の仕事・スキルの記事はこちら

最新コラムなどをいち早くお届け!
公式LINEを友だちに追加する

お役立ち情報を配信中!
X(旧Twitter)公式アカウントをフォローする

介護職向けニュースを日々配信中!
公式Facebookをチェックする

SNSシェア

たんたん(深井竜次)

介護士ブロガー

1994年生まれ。保育士から介護士に転職ののち、特養・ユニット・ショート・有料の介護施設での経験を生かして情報発信を行なう。介護士と副業のブログで月収100万円を超えた経験談を発表し介護業界で注目される。介護現場の現実を踏まえた率直な意見で知られている。

たんたんの執筆・監修記事

介護の職場・悩みの関連記事

  • 介護マンガ

    2024/02/22

  • 記憶に残る、介護士が利用者さんに励まされたエピソード3選|介護マンガ『ヘル2のコイケ』第11話(キャンペーン募集エピソード1)

  • 漫画/しろくま
  • 介護職のお悩み

    2024/02/06

  • 転職先の介護現場で身体拘束が!判断基準と対応策を実例で解説|介護・福祉系弁護士 外岡潤

  • 介護マンガ

    2024/01/30

  • 訪問介護のお掃除でスカーレットさん宅を訪れると...|介護マンガ『ヘル2のコイケ』第10話

  • 漫画/しろくま
もっと見る