「よろしくお伝えください」を目上の方に使う際の言い換え方
構成・文/介護のみらいラボ編集部「よろしくお伝えください」は、仕事のシーンはもちろん日常生活でも幅広く使われる表現です。この言葉は「その場にいない第三者に、自分の気持ちを伝えてもらう」という意味合いを持つため、相手に対する気遣いを示すのに効果的なフレーズと言えるでしょう。
この記事では、「よろしくお伝えください」の正しい使い方や、使うときの注意点について詳しく解説します。具体的な使用シーンや言い換え方法、「よろしくお伝えください」と言われた際の返答の仕方についても紹介するので、正しい使い方が知りたい方はぜひ最後までお読みください。
「よろしくお伝えください」を適切に使いこなすことで相手に好印象を与え、円滑なコミュニケーションを実現しましょう。
1.「よろしくお伝えください」の意味は?
みなさんは、共通の知人がいる相手とあいさつを交わすとき、別れ際に「よろしくお伝えください」という言葉を使ったことはありませんか? もしかすると、口頭のあいさつだけでなく、メールの文面に使っている方もいるかもしれません。
「よろしくお伝えください」は、その場にいない第三者に自分の気持ちを伝えてもらうために使う言葉です。一般的には感謝の気持ちを伝える際に使われますが、謝罪したいときに使ったり、社交辞令の言葉として使ったりするケースもあります。
「よろしく」は、「ほど良く」「ちょうど良い具合に」を表す言葉であり、「よろしくお伝えください」には、「良い感じになるように伝えてください」という思いが込められています。しかし、よろしく伝えることにそれほど深い意味はないので、「頼まれたら即座に伝えなければならない」というわけではありません。会話の流れや相手の態度などによって、重要度を判断しましょう。
「よろしくお伝えください」は目上の方にも使える?
「よろしくお伝えください」は、広く使われているフレーズですが、どのような相手にも使えるわけではありません。相手に伝言を頼むことになるため、自分より目上の方に使う際は、特に注意が必要です。
たとえば、気持ちを伝える相手が会話している相手より目下の場合、「よろしくお伝えください」は失礼にあたります。部長に対して、「新人のAさんへ」「課長のBさんへ」などの伝言を頼むのは避けましょう。ただし、目上とのやりとりであっても、相手の家族に対して「よろしくお伝えください」と言うのは問題ありません。
また、そこにいない第三者が、相手と同等か目上の方である場合も、問題なく使えます。相手が課長の場合、「部長によろしくお伝えください」と伝えても失礼にはあたりません。
2.「よろしくお伝えください」の使い方は?
「よろしくお伝えください」は、仕事に限らず多くの場面で活用できるフレーズです。とはいえ、伝えるべき気持ちは感謝や謝罪、社交辞令など多岐にわたるため、用途に合わせて意味を使い分ける必要があるでしょう。
ここでは、代表的な用途を挙げ、それぞれのポイントや例文を紹介します。
感謝を伝えるとき
最も多いのは、直接お礼を言えないときに、感謝の気持ちを示す目的で「よろしくお伝えください」を使うケースです。
たとえば、取引先からお中元をいただいた際、電話では応対してくれた方にしかお礼を伝えられません。そんなときに「素敵なものをいただき、ありがとうございます。みなさまにもよろしくお伝えください」とお願いすれば、より多くの方に感謝の気持ちを伝えられます。
「よろしくお伝えください」は、仕事の関係者のみならず、家族ぐるみで付き合いのある相手に感謝を伝える場面でも使えます。あいさつのあとに「ご家族にもよろしくお伝えください」と添えれば、細やかな気遣いができる人という印象を与えられるでしょう。
謝罪を伝えるとき
謝罪の気持ちをことづけたいときにも、「よろしくお伝えください」は使えます。
「よろしくお伝えください」には、「(自分について)良い感じになるように伝えてほしい」という気持ちが込められています。謝罪する場面で、「このたびは大変申し訳ございませんでした。後日あらためてごあいさつに伺いますので、C様にもよろしくお伝えください」と添えれば、その場にいない人にも謝罪の気持ちや敬意が伝わりやすいでしょう。
社交辞令として使うとき
社交辞令として、「よろしくお伝えください」を使うこともあります。その場合は、人間関係を円滑にするための決まり文句として用いられるため、感謝や謝罪のときのような深い意味は込められていません。
「本日はお時間を割いていただき、ありがとうございました。A様にもどうぞよろしくお伝えください」など、あいさつの締めくくりとして活用しましょう。
メールの結びの言葉
「よろしくお伝えください」は、メールや文書の結び言葉としてもよく使われます。メールの相手だけでなくほかの関係者への気遣いも伝えられるため、仕事のやりとりはもちろん、利用者さんのご家族に向けたメールの結びにもおすすめです。
「先日は会議にご出席いただきありがとうございました。みなさまにもどうぞよろしくお伝えください」「本日はお時間をいただきありがとうございました。C様にもよろしくお伝えください」などと添えると、好意的かつ自然な結びとなるでしょう。
3.「よろしくお伝えください」の言い換え方法
やりとりする相手によっては、より丁寧な言い回しを求められる場合もあります。礼儀に厳しい取引先や目上の方に気持ちを伝える際は、下記のように言い換えると良いでしょう。
・よしなにお伝えください
「よしなに」は「よろしく」と同じく、「良い具合に」「ちょうど良いように」という意味を持つ大和言葉です。「A様にもよしなにお伝えください」と伝えると、古風で上品なニュアンスとなるため、印象が変わります。
・~とお伝えください
具体的なメッセージがあるときは、「よろしく」ではなく、伝えたい内容を明確にことづけることが大事です。たとえば、第三者の都合が悪くて会えなかった場合は、「今日お会いできなかった奥様に、次回はぜひご一緒したいですとお伝えください」と言えば、こちらの思いがしっかり届くでしょう。
・お知らせください
具体的なメッセージではなく自分の様子を伝えてもらう場合は、「お知らせください」を使うのがおすすめです。体調を崩して会えなかった第三者に、心配していることを伝えてもらう際は、「A社のBが心配していたとお知らせください」と言うのが良いでしょう。「お心遣いに感謝していたとお知らせください」など、感謝や謝罪を伝えるときにも使えます。
より丁寧に見せたいときは、言葉遣いだけでなく所作にも配慮してください。「よろしくお伝えください」と告げた後に一礼すると、洗練されたあいさつとなります。「恐れ入りますが」「お手数ですが」などのクッション言葉を入れるのも好印象です。
4.「よろしくお伝えください」と言われたときは?
ここまで、「よろしくお伝えください」の意味や用途について解説してきました。では、「よろしくお伝えください」と言われる側になったとき、相手に対してどう返答するのがよいのでしょう? また、ことづかった言葉をどう伝えるべきでしょうか。
前述の通り、「よろしくお伝えください」にはさまざまな用途があり、必ずしも深いメッセージが込められているわけではありません。しかし、たとえ社交辞令のあいさつだとしても、ことづかった以上は、相手が気にかけていたことが伝わるような返し方・伝え方をするのが礼儀です。
ここでは、「よろしくお伝えください」と言われたときに、どのような返し方・伝え方をするのが適切かを例文付きで解説します。
返答の仕方
別れ際や電話口、メールの文末などで「A様にも、ぜひよろしくお伝えください」と言われたときは、下記のような返答がおすすめです。
・承知しました。お伝えします。
・かしこまりました。申し伝えます。
・ありがとうございます。必ず伝えます。
伝える相手が目上であれば、「お伝えします」と丁寧語で返しましょう。家族ぐるみの付き合いなど、親しい間側の場合は「Aも会いたがっておりました」などの一言を添えると、親しみが増します。
さほど親しくない関係性であっても、「はい」と返事のみで済ませるのではなく、「かしこまりました」「承知しました」などの言葉を添えてみてください。素っ気ない印象が軽減できるはずです。
伝言の仕方
相手からのことづけを上司や家族に伝えるときも、言い回しに注意する必要があります。仕事上のやりとりの場合は、下記のように伝えましょう。
・B様が、Aさんによろしく伝えてほしいとおっしゃっていました。
・B様から、A先輩にも「よろしくお伝えください」とのことでした。
・B様が、Aさんのことを気にかけていらっしゃいました。
伝言するにあたっては、相手から預かった気持ちまできちんと届けることが大切です。相手が気にかけていることが伝わるような言い回しを心がけましょう。
また、コミュニケーションの仲介役として、やりとりが円滑になるように配慮することも大事です。状況によっては、相手の意図をくんで、伝わりやすい言葉に言い換えても問題ありません。
まとめ
「よろしくお伝えください」は、仕事だけでなく日常生活でも便利に使えるフレーズです。言葉を通じて、第三者への気遣いや感謝の気持ち、謝罪の気持ちなどが伝えられるため、効果的に使って信頼関係の構築に役立てましょう。
ただし、「よろしくお伝えください」を目上の方に使う場合は注意が必要です。気持ちを伝える相手が、会話している相手より目下の場合は、失礼になってしまうため気をつけましょう。
また、「よろしくお伝えください」と言われた際の返答や伝言の仕方にも配慮が必要です。相手の意図を正確にくみ取り、適切に伝えることで、良好な関係を築いていってください。
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