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仕事・スキル 介護施設・職場 2025/07/09

居宅サービスとは?種類や内容と職場選びのポイントを紹介!

文/中村楓(介護支援専門員・介護福祉士) thumb_250714.jpg

これから介護の仕事をしてみたいと考え介護の仕事を検索してみると、色々な介護サービスがあって、どんな仕事に就いたらよいのか悩みますよね。介護サービスのなかでも居宅サービスは種類が多く、イメージがわきにくいのではないでしょうか。そこで、この記事では居宅サービスの種類と内容、職場選びのポイントについて紹介します。

1.居宅サービスとは?

居宅サービスとは?

居宅サービスとは、要介護認定を受けた人が自宅で生活を続けながら受けられる介護保険サービスのことです。介護保険サービスには、居宅サービスのほかに施設サービスと地域密着サービスがあります。施設サービスは介護保険施設に入所する利用者さんが受けられる介護保険サービス、地域密着型サービスは原則としてその自治体に住所を有する利用者さんが受けられる介護保険サービスです。
居宅サービスには、「訪問サービス」「通所サービス」「短期入所」「その他のサービス」があります。

2.居宅サービスの種類とは?

居宅サービスの種類とは?

居宅サービスは、「訪問サービス」「通所サービス」「短期入所」「その他のサービス」に分けられます。それぞれのサービスについて、詳しくみていきましょう。

訪問サービス

訪問サービスとは、介護士や看護師などが利用者の自宅に訪問して支援を行う介護保険サービスのことです。訪問サービスには、訪問介護・訪問看護・訪問入浴介護・訪問リハビリテーション・居宅療養管理指導の5種類があります。

通所サービス

通所サービスとは、利用者が日中に施設に通い身の回りの世話や食事などの支援が受けられる介護保険サービスです。日常生活の支援を目的とした通所介護と、リハビリテーションを目的とした通所リハビリテーションの2種類があります。

短期入所

短期入所とは、利用者が短期間施設に泊まって介護を受けることができる介護保険サービスです。
主に日常生活の支援を提供する短期入所生活介護と、医療的なサポートが必要な利用者さん向けの短期入所療養介護があります。

その他のサービス

その他のサービスとして、福祉用具をレンタル福祉用具貸与や、福祉用具を購入する特定福祉用具販売、有料老人ホームや軽費老人ホームなどに入居している方に対し計画に基づいてサービスを提供する特定施設入居者生活介護があります。

3.居宅サービスの内容とは?

居宅サービスの内容とは?

上記で解説した居宅サービスの内容は、訪問サービス5種類、通所サービス2種類、短期入所2種類、その他のサービス3種類があります。それぞれについて、詳しくみていきましょう。

訪問介護

訪問介護は、訪問サービスの一つで、自宅に介護の資格を持つヘルパーが訪問して、身体介護や生活援助などを行う介護サービスです。訪問介護で提供されるサービスには、身体介護と生活援助、通院等乗降介助があります。

身体介護 直接身体に触れて行う介助
●食事介助
●入浴介助
●排泄介助
●移動介助
●体位変換
●移乗介助
●清拭
●更衣介助
生活援助 利用者さんの生活を維持するために必要な家事を行うサービス
●掃除
●洗濯
●料理の支援
●ごみの分別
●買い物の代行
●薬の受け取り
通院等乗降介助 通院等乗降介助 通院等の際に車に乗降するときの介助を、介護資格を持つ運転手が行うもの。いわゆる介護タクシー。


訪問看護

訪問看護は、訪問サービスの一つで、自宅に看護師やリハビリ専門職が訪問し、療養に関わる世話や必要な診療の補助などを行う介護サービスです。具体的には、以下のような内容の支援が行われます。

  • 健康状態の観察
  • 医師の指示に基づいた注射などの医療処置
  • 服薬管理
  • 緊急時対応
  • 家族の悩みの相談
  • リハビリや日常生活動作の訓練
  • 終末期に行われる看取りの看護
  • 入院・退院時の支援
  • 日常生活に必要な介助

このほか、身体的な看護だけでなく、認知症や精神障害を持つ方の看護も訪問看護の対象となります。

訪問入浴介護

訪問入浴介護は、訪問サービスの一つで、持参した浴槽によって入浴の介助を行う介護サービスです。基本的には看護師1名と介護職員2名の3名体制で訪問し、入浴の介助を行います。訪問入浴介護は、身体に障害がある人や手足に麻痺がある人、寝たきりの人のうち、かかりつけ医から入浴を許可されている人が対象となります。実際に、訪問入浴の利用者さんの多くは、寝たきりで自宅の浴槽では入浴できない人となっています。

訪問リハビリテーション

訪問リハビリテーションは、訪問サービスの一つで、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が利用者の自宅を訪問し、自宅での生活に合わせたリハビリを実施する介護サービスです。訪問リハビリテーションは、病院やクリニック、介護老人保健施設、指定を受けた訪問リハビリテーションの4種類のみがサービスを提供しています。
訪問リハビリテーションでは、以下のような支援を行っています。

  • 身体機能や日常生活のリハビリ
  • 社会適応練習
  • 福祉用具・自助具の提案
  • 住宅改修に関する助言
  • 家族支援

訪問リハビリテーションを利用するためには、かかりつけ医からリハビリが必要との指示を受けなければなりません。なお、通院ができる場合は、通所におけるリハビリテーションが優先となります。

居宅療養管理指導

居宅療養管理指導は、訪問サービスの一つで、医師・歯科医師や薬剤師などが自宅に訪問し、療養上の管理や指導を行う介護サービスです。居宅療養管理指導を実施できるのは、医師・歯科医師・薬剤師・管理栄養士・歯科衛生士等・保健師・看護師となっており、それぞれに指導内容が異なります。具体的には、以下のようになります。

●医師・歯科医師
利用者さんやご家族に対し、居宅サービスを利用するうえでの注意点や介護方法などに関する指導や助言を行う。

●薬剤師
医師・歯科医師の指示に基づいて処方薬の管理方法や服薬指導、副作用の説明などを行う。

●管理栄養士
医師の指示に基づいて、利用者さんの状況に合わせた食事内容や調理方法を考え、本人やご家族に指導。食べる姿勢や食事方法などの指導も行う。

●歯科衛生士
利用者さんの口腔内や入れ歯の清掃、口腔ケアを実施。摂食・嚥下機能の維持、回復を目的とした指導や、正しい歯磨きの方法、義歯の手入れ方法などのアドバイスも行う。

通所介護

通所介護とは、通所サービスの一つで、利用者に施設に通ってもらい、食事や入浴、その他の必要な日常生活の支援、生活機能訓練などを日帰りで提供する介護サービスです。通所介護は形態が多様化しており、リハビリや趣味に特化したタイプ、短時間型と1日型など、利用者さんに合わせて選びやすい形になっています。
通所介護は、日常生活の維持や向上を目的に利用している人も多く、高齢者の社会的孤立の解消や家族の介護負担軽減にも役立ちます。

通所リハビリテーション

通所リハビリテーションとは、通所サービスの一つで、利用者が施設に通い、専門職から日常生活の自立のために必要なリハビリを受けることができる介護保険サービスです。通所リハビリテーションを実施できるのは、病院やクリニック、介護老人保健施設、介護医療院です。
通所リハビリテーションでは、以下のような支援が受けられます。

  • 食事や入浴などの日常生活上の支援
  • 専門職からの個別及び集団リハビリテーション
  • 健康チェック
  • レクリエーション
  • 専門職からの住宅改修や福祉用具選定のアドバイス

なお、通所リハビリテーションを利用するためには、かかりつけ医からの指示が必要となります。

短期入所生活介護

短期入所生活介護とは、短期入所の一つで、利用者が特別養護老人ホームなどの施設に短期間泊まり、入浴や排泄などの介助、機能訓練などを受けられる介護サービスです。最低1日からという短期間で施設に宿泊できるため、以下のような理由で一時的に在宅介護が難しい場合や、家族のレスパイト目的で利用されています。

  • 家族の病気
  • 冠婚葬祭
  • 家族の仕事の都合

短期入所療養介護

短期入所療養介護とは、短期入所の一つで、介護老人保健施設などに短期間泊まり、介護やリハビリ、医療の提供を受けることができる介護サービスです。医療ケアを必要とする人のための泊まりのサービスであるため、医師や看護師などの医療スタッフが配置されています。また、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士といったリハビリ専門職も配置されているため、リハビリテーションや機能訓練も受けることができます。
短期入所療養介護を実施しているのは、介護老人保健施設、介護医療院、療養病床を有する病院等となっています。

福祉用具貸与

福祉用具貸与とは、利用者さんの日常生活における自立支援や、家族の介護負担の軽減を図るために、福祉用具をレンタルする介護サービスです。レンタルできる品目は以下の13種類あり、要介護度によって借りられるものと借りられないものがあります。

介護度の制限なし ●手すり
●スロープ
●歩行器
●歩行補助杖
要介護2以上で利用可 ●特殊寝台
●特殊寝台付属品
●車いす
●車いす付属品
●床ずれ防止用具
●移動用リフト
●認知症老人徘徊感知機器
●体位変換器
要介護4以上で利用可 ●自動排泄処理装置


特定福祉用具販売

特定福祉用具販売とは、利用者さんの日常生活における自立支援や、介護者の負担軽減を図るために、福祉用具を販売する介護サービスです。再利用することに心理的抵抗があるものや使用することによって元の形態・品質が変わってしまうものが対象となります。特定福祉用具販売は他の介護保険サービスと違い、利用者さんがいったん全額を支払った後、介護保険から7~9割が払い戻されます。同一年度内で購入できる金額は、10万円までと決まっています。利用できる品目は、以下の9種類です。

  • 腰掛便座
  • 自動排泄処理装置の交換可能部品
  • 排泄予測支援機器
  • 入浴補助用具
  • 簡易浴槽
  • 移動用リフトのつり具の部分
  • 固定用スロープ
  • 歩行車を除く歩行器
  • 松葉杖を除く歩行補助杖

特定施設入居者生活介護

特定施設入居者生活介護とは、介護保険の指定を受けた介護付き有料老人ホーム、養護老人ホーム、軽費老人ホームにおいて、要介護1以上の利用者を対象として、日常生活における介護全般(食事、入浴、排泄など)、リハビリテーションといった機能訓練、療養上のケア、一部医療処置などを提供する介護サービスです。サービス付き高齢者向け住宅の場合は、有料老人ホームに該当するものが特定施設入居者生活介護となります。特定施設入居者生活介護には、その施設ですべてのサービスが提供されるタイプと、外部の指定介護サービス事業者と連携してサービスを提供するタイプがあります。

4.居宅サービスを職場に選ぶポイント

居宅サービスを職場に選ぶポイント

介護職が居宅サービスを職場に選ぶ場合、どんな点に注目したらよいでしょうか。選ぶポイントについて、詳しくみていきましょう。

利用者さん一人にじっくり関わるなら訪問介護施設

利用者さん一人にじっくり関わりたいと思う人は、訪問介護を選ぶとよいでしょう。訪問介護は自宅に訪問して行うため、一人の利用者さんとじっくり関わることができます。
また、働く時間や業務量を自分で決めたい人にも、訪問介護は向いています。訪問介護は時間の融通が利きやすく、特に登録ヘルパーなら、自分で勤務時間や業務量に合わせて働けます。
ただし、訪問介護で仕事をするには、初任者研修や実務者研修、介護福祉士のいずれかの資格が必要です。生活援助のみを行う場合は、生活従事者研修の資格があれば従事できます。

たくさんの利用者さんと関わりたいなら通所サービス

たくさんの利用者さんと関わりたいなら、通所サービスを選ぶとよいでしょう。通所サービスの提供施設には多くの利用者さんが通ってくるので、たくさんの高齢者と関わることができます。
通所サービスでは、職員が協力して介護やレクリエーションなどを実施します。チームで協力したい人や協調性がある人にとっては、働きやすい場所となります。レクリエーションや行事の企画を行うことも多いため、企画や運営が好きな人にも向いています。

人と話すのが好きで幅広い介護経験を積みたいなら短期入所

人と話すことが好きな人や、幅広い介護経験を積みたいなら、短期入所が向いています。短期入所は、日々異なる利用者さんが宿泊しているため、必要となる支援も毎日変わります。そのため、色々な利用者さんと関わりながら、さまざまな介護経験を積むことができるでしょう。

人の話を聞くのが好きで提案力に自信ありなら福祉用具のレンタルサービス

人の話を聞くのが好きで、提案力に自信がある人なら、福祉用具のレンタルサービスが向いています。福祉用具を提案するときには、利用者さんの会話から隠れたニーズも逃さずに聞き取る必要があるため、人の話を聞く能力が求められます。また、利用者さんにわかりやすく説明するためには、新商品についても日々知識を蓄える必要があるため、知識欲があり好奇心旺盛な人にも向いています。

利用者さんの生活を全面的に支えたいなら特定施設入居者生活介護

利用者さんの生活を全面的に支えたいなら、特定施設入居者生活介護が向いています。特定施設入居者生活介護は、有料老人ホームや軽費老人ホームなどに入居している人に対して、さまざまな支援を行います。1日を通して利用者さんと関わりたい、じっくりと長い時間かけて関わりたいという人に向いているといえます。

まとめ:居宅サービスは利用者さんの自宅生活を支える介護サービス

まとめ:居宅サービスは利用者さんの自宅生活を支える介護サービス

居宅サービスは、利用者さんが自宅での生活を支えるための介護保険サービスです。住み慣れた自宅での生活をいつまでも続けたい、そんな思いを抱える利用者さんの希望をかなえるためのサービスといえます。居宅サービスには多様なサービスがあり、それぞれに特徴や向いている人が異なります。経験が浅い人でも働ける職場もありますので、自分の希望や条件に合わせて選ぶとよいでしょう。

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中村楓(Kaede Nakamura)

介護福祉士・介護コラムニスト

現役介護支援専門員。介護福祉士、福祉住環境コーディネーター2級、認知症介護実践者研修の資格を持つ。病院や通所リハビリ、デイサービスで介護福祉士として働き、生活相談員や介護認定調査員の経験も持つ。「介護の未来を明るくする」をモットーに、現場感ある記事を書く介護コラムニストとしても活動中。

中村楓の執筆・監修記事

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