多職種のスタッフを教育する面での工夫は?70種類以上のアイテムが揃う「リハビリテーマパーク デイサービスセンター元気の里」|気になるあの介護施設
取材・文/タケウチノゾミ 編集/イージーゴー九州地方に展開する「リハビリテーマパーク デイサービスセンター元気の里」は、一見介護施設とは思えないような、多種多様なアイテムが揃ったデイサービスです。施設内には、リハビリマシンやウォーキングマシンはもちろん、物理療法機器やウォーターベッドマッサージ機、ゲーム機などがずらり。利用者さんはそれぞれ、自分の好きなアイテムを使って楽しくリハビリに励んでいます。デイサービスを立ち上げた経緯や、運営面における工夫について、西日本総合福祉株式会社 代表取締役の城後佳明氏に話を聞いてみました。
ーーテーマパークのようなデイサービスを設立しようと思ったきっかけを教えてください。
「今までの通所施設にはない、健康寿命を楽しく伸ばせるデイサービスを作りたい」と思ったことがきっかけです。当社では以前より介護福祉総合事業を展開していたのですが、ある日利用者さんを対象とした調査を実施したところ、「健康寿命を伸ばしたい」というニーズが高いことが判明しました。当時は、健康寿命の延伸を目的としたデイサービスはほとんどなかったこともあり、「それならば、皆さんのニーズに応えられるような通所施設を開設しよう」と考えたのです。また、「せっかく開設するのであれば、自分自身が年を取った時にも通いたくなるような、楽しく身体を動かせる施設にしたい」とも考え、当施設の開設に至りました。
ーーテーマパークのようなデイサービスの開設・運営にあたり、難しかったことはありますか。
100種類近いアイテムやプログラムを導入することは、簡単ではなかったと感じています。特に、導入にかかる費用は非常に大きく、資金面での調整が求められました。理想的なアイテムを導入しようとすればするほど、コストがかさむためです。そこで、グループ内にリハビリ機器を扱う専門の販売会社を設け、自社で機器の流通を完結できるシステムを構築しました。例えば物理療法に用いる機器に関しては、ほとんどの主要メーカーと特約を結び、安定した供給体制を確保しています。さらに、ゲーム機においても大手メーカーとの業務連携を行い、部品の供給を受けながら、自社で整備・修理ができる体制を整えました。介護士や看護師だけでなく、アミューズメント機器の整備ができる人材を雇うことで、自社完結できる仕組みです。こうした導入後のメンテナンスコストを抑える工夫が、持続的な運用につながっています。

キャプ:施設内には大人気の「太鼓の達人」も設置されている
ーーゲーム機の整備専門のスタッフがいるとは驚きです!施設内には物理療法の機器も揃っているとのことですが、そのような機器を扱う専門のスタッフも在籍しているのでしょうか。
当施設には、介護士や看護師、理学療法士、作業療法士だけでなく、柔道整復師やあん摩マッサージ指圧師、整体師、コンシェルジュなどが在籍しています。希望する方には専門職による全身体ほぐし療法を提供するなど、利用者さんのリハビリをサポートできる仕組みを整えるためです。フロアには常に10人程度のスタッフがいるほか、同じ建物内には訪問看護ステーションもあるため、人員が必要な際は別のフロアからヘルプを呼ぶことも可能です。さらに、エンターテインメントを提供するためのプロのダンサーなどの、一般的な介護施設では見ないような職種のスタッフも在籍。多職種が連携することで、より効果的なリハビリを提供できる体制を整えています。
ーーこれほど多職種のスタッフがいると、教育面における工夫も求められそうな印象があります。教育面で意識していることがあれば、教えてください。
まず「エンターテインメントを学ぶ」という点では、研修の一環として国内のテーマパークを訪れ、運営面や接客面における工夫を現地で学ばせてもらっています。介護事業を継続していくには、「利用者さんによろこばれる施設づくり」と「経営が成り立つだけの集客力」の両立が欠かせません。そのため、当施設ではあえて"介護施設らしさ"を出さないような演出を取り入れ、テーマパーク的な要素を取り入れた運営を行っています。例えば、スタッフをキャスト・利用者さんをゲストと呼んだり、制服はポロシャツではなく、アロハシャツや浴衣などを採用したりすることで、介護施設であることを意識させないような施設作りに取り組んでいます。
さらに、当施設では一般企業で行われているような研修をあえて取り入れています。アミューズメント機器の整備スタッフなど、一般企業からの採用が増えるにつれて、「一般企業では当たり前のことが、介護・福祉の現場ではまだ定着していない」という気付きを得たためです。また、介護・福祉業界は、接遇の面でまだ弱い部分があるとも感じていま4す。こうした点から、他業界の視点や価値観を積極的に学べるような教育体制を整えています。
ーー今後の展望をお聞かせください。
2025年現在、当施設は九州地方の各地に点在しており、地域に根差した形で運営を行っています。現在稼働している施設は、いずれも例外なく、半日型・機能訓練型の通所施設として地域内でトップクラスの評価をいただいてきました。また、新たな施設をオープンするたびに、「もっと早くこんなデイサービスが欲しかった」という声が寄せられ、このような形の施設に対するニーズの高さを実感する場面も少なくありません。「リハビリテーマパーク デイサービスセンター元気の里」は、各種リハビリを通して、介護保険の費用抑制にも貢献できる施設だと考えています。より多くの地域に貢献するためにも、この施設の形を、ゆくゆくは全国へと広げていく予定です。
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