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仕事・スキル 介護施設・職場 2025/12/15

#気になるあの介護施設

25種類以上のクラブ活動や趣味活動を実施!家族会も行う「デイサービス田園倶楽部」に注目|気になるあの介護施設

取材・文/タケウチノゾミ 編集/イージーゴー iv2512_06_thumb.jpg

埼玉県飯能市に位置する「デイサービス田園倶楽部」は、介護予防や自立支援に重点を置いた機能訓練を実施しているデイサービスです。同施設では、レクリエーションやイベントの一環として、利用者さんに行き先を告げずに外出する「シークレットツアー」を実施。さらに、園芸をはじめとした多種多様なクラブ活動やレクリエーションを実施しています。具体的な活動の内容や、利用者さんやご家族からの反応などについて、特定非営利活動法人ぬくもり福祉会たんぽぽ 会長の石川友仁氏と、デイサービス田園倶楽部 管理者の中山佳織氏に話を聞いてみました。

ーーシークレットツアー以外には、どのようなイベントやレクリエーションを実施しているのでしょうか。

石川:2025年現在は、クラブ活動や趣味活動などを合計25種類ほど行っています。数々の活動のなかでも、最も人気があるのは「畑のプログラム」です。これは施設内にある畑に野菜を植える活動で、苗植え→育成→収穫→梱包→販売という全ての工程を利用者さんに担当していただいています。ただ、近年は猛暑が続き、外出の活動が難しくなってきました。そのため、ウッドデッキに置いたプランターで野菜を育てるなど、暑さを避けながら継続できる方法に切り替えています。

また、男性の利用者さんが多いことを活かし、男性のみの料理教室「親父の屋台」も実施しています。このプログラムでは、主に利用者さん全員分(約75名)のおやつ作りに取り組みます。調理の際は、スタッフが役割分担を行い、それぞれ可能な範囲で作業を担当していただきます。たとえば、半身麻痺のある方には生地を丸めてもらう、調理が難しい方は洗い物や片付けを担当してもらう、といったイメージです。「手を止めることなく、みんなで工程を分担しながら進める」ことを意識しながら作業を進めています。調理を通して様々な作業に取り組んでいただくことは、認知機能の向上だけでなく、生活動作の維持にも良い影響を与えているように感じています。

ーー利用者さんのなかには、クラブ活動や趣味活動にあまり興味がない方もいらっしゃるかと思います。そうした方に対する声かけの仕方など、工夫していることがあれば教えてください。

中山:無理に「この活動に参加してください」と言うことはありません。ただ、施設内では複数の活動が同時進行しているので、「今〇〇をやっているので、ちょっと見学に行ってみませんか?」と声をかけ、まずは実際の様子を見ていただくようにしています。口頭で説明するよりも、実際に目にした方が「これならできるかも」と感じやすいためです。当施設では、先ほどご紹介した畑のプログラムや料理教室のほかにも、カラオケや囲碁、将棋、卓球、音読などの多種多様な活動を実施しています。そのため、見学するうちに、それぞれの活動に興味を持つ方も多いですね。もちろん、静かに過ごすことを希望された場合は、ご自身のペースでゆっくりお過ごしいただくこともあります。

ーー声かけの仕方には、スタッフの教育も影響しているように感じています。教育面で意識していることはありますか。

石川:教育面に関しては、やはり研修が欠かせないと感じています。介護保険制度などの総合的な部分に関しては、動画研修制度などを導入していますが、施設内研修については、法人の会長である私が自ら実施しています。なかでも重視しているのは、接遇に関する研修です。プライバシーに関することを含めて、「どのように対応することが適切なのか」を考えてもらうために、礼儀や礼節、接遇の研修を行っています。

中山:ほかにも、自立支援の考え方を伝えるよう心掛けています。デイサービスで初めて勤務するスタッフは、つい手を出しすぎてしまうことがあります。しかし、なんでもスタッフがやってしまうと、今まで利用者さんができていたことも、できなくなってしまうかもしれません。そのため、「どこまで手助けをして、どこから見守るのか」といった点については、常にスタッフと話をするようにしています。

「シークレットツアー」にて、長瀞のライン下りを楽しむ利用者さん

「シークレットツアー」にて、長瀞のライン下りを楽しむ利用者さん

ーーその他に、運営面における特徴があれば教えてください。

石川:年に4回、家族会を開催していることです。当施設では、家族会や年1回の介護保険外旅行など、様々な形でご家族を施設にお招きし、透明性の高い運営を図っています。家族会には、当施設の利用登録者数の約5分の1である、30家族ほどが毎回参加してくださっています。このように、施設に足を運んでくださるご家族が多いことを、非常にうれしく感じています。

中山:家族会で特に好評なのが、日々の活動や外出の様子を写真でまとめた「フォトストーリー」の上映です。利用者さんが普段どのような表情で過ごしているのか、どのような活動に参加しているのかをご覧いただくもので、ご家族からは「自宅では見られない笑顔が見られて嬉しい」「帰宅後の会話のきっかけになった」という感想をいただいています。

また、家族会を通じてご家族同士がつながり、悩みを相談したり、一緒に食事に行ったりする関係に発展することもあります。最近では、地域のケアマネジャーの方が家族会のことを紹介してくださっているようで、「家族会があるからここを利用したい」「契約したらまず次の家族会を教えてほしい」といった問い合わせも増えつつあります。

ーー今後の展望をお聞かせください。

中山:シークレットツアーを再開したいと考えています。同ツアーは新型コロナウイルスの流行により一時中断しており、2025年現在はまだ再開できていません。そのため、今後は再開に向けた準備を進めていきたいと思っています。

ただ、現在の施設には、ツアーを経験したことのないスタッフや、入職して3年未満のスタッフも多い状況です。そのため、月に1〜2回の外出行事を通じてスタッフが新たな気づきを得たり、「一見難しそうなことを、どうすれば実現できるのか」という発想を日々の業務の中で磨いていくことが、再開に向けた第一歩になるのではと考えています。私自身も、これまでのツアーの経験をスタッフに伝えながら、ツアーの実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

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タケウチ ノゾミ(Nozomi Takeuchi)

ライター・編集者

福岡市在住のフリーライター・編集者。介護、医療、ビジネスを中心に幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は観劇と美術鑑賞、猫を揉むこと。

タケウチ ノゾミの執筆・監修記事

EGGO(イージーゴー)

イージーゴーは東京・九州を拠点にWEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。

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