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仕事・スキル 介護資格 2022/04/26

認知症介助士とは?資格の取得方法やメリットを解説

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2019年に「認知症施策推進大綱」が取りまとめられ、認知症高齢者が自分らしく生活できる共生社会の形成を政府として、バックアップしていくことが決まりました。

(出典:厚生労働省「認知症施策推進大綱について」

政府の提唱する共生社会を実現するためには、認知症介助士をはじめとする専門人材のサポートが欠かせません。

当記事では、認知症の専門知識を身に付けたい人に向けて、認知症介助士の資格の概要と取得するメリットを紹介します。認知症高齢者と日常的に関わる介護士はもちろん、認知機能の低下した家族を支えたい人は、ぜひ参考にしてください。

1.認知症介助士とは

認知症介助士とは、公益財団法人日本ケアフィット教育機構の認定する民間資格の1つです。認知症介助士の資格を取得すると、地域のさまざまな場所において認知症の正しい知識をもとに、適切な応対を行える人材であることをアピールできます。

認知症介助士のカリキュラムと従来の認知症対応研修の違いは、下表の通りです。

従来の認知症対応研修 認知症介助士のカリキュラム
対象者 医療、介護福祉業界で働く人 仕事内容を問わず、認知症高齢者と関わるすべての人
認知症の人に対する考え方 医療、介護福祉ケアの対象 社会でともに生きる一員
学習内容 ・家庭や各種施設における認知症ケア、認知症予防方法
・家庭や各種施設における認知症高齢者への対応事例など
・認知症高齢者の自立できる部分に着目し、共生するためのノウハウ
・地域社会における認知症高齢者人への対応事例とテクニックなど

(出典:日本ケアフィット共育機構「従来の認知症対応研修・セミナーとの違い」

超高齢化社会では誰もが認知症になるリスクを持ちます。認知症になっても安心して生活できる共生社会を作ることが、認知症介助士の役割です。

資格取得の流れ

認知症介助士の認定を受けるためには、認知症介助士検定試験を受験して合格する必要があります。

認知症介助士検定試験に、特別な受験資格はありません。全国各地のCBTセンター・東京、大阪の共有センター・自宅で検定試験を受験し、30点満点中21点以上を取得すれば、認知症介助士資格を取得可能です。

認知症介助士検定試験は、認知症介助セミナーとあわせて申し込み、同日に受験することが可能です。認知症介助セミナーでは検定試験のポイントが丁寧に説明されるため、あわせて申し込むことで合格の可能性が高まります。

(出典:日本ケアフィット教育機構「認知症介助士検定試験」

2.【スキル・転職・年収】認知症介助士の資格を取得する4つのメリット

認知症介助士は、これから介護士として就職する人・すでに介護士として働いている人の両方にとって、メリットのある資格です。認知症介助士の資格を取得する代表的なメリットを把握して、「自分自身にとって挑戦する意味があるか」を判断しましょう。

・認知症に関する正しい知識を得られる
認知症介助士の資格を取得するためには、認知症に関する正しい知識を得る必要があります。認知症介助士の資格を取得した後は、正しい知識をもとに、自信を持って介護業務全般を担当できます。

・履歴書に書いてアピールできる
これから介護士として就職する人が認知症介助士の資格を履歴書に書くと、「介護福祉業界で活躍したい」というやる気を示すことが可能です。すでに介護士として働いている人が認知症介助士の資格を履歴書に書くと、認知症に関する専門知識や経験をアピールできます。

・介護以外の場面でも役に立つ
認知症介助士は、介護士などの専門職以外の人にも価値がある資格です。たとえば、認知症の家族がいる人は身に付けた知識をもとに日常的なコミュニケーションを図り、適切に支援できます。認知症高齢者が地域にいる人は百貨店やスーパーでの困りごとをサポートし、健康な人と共存できる社会を作ることに貢献できるでしょう。

・年収アップにつながることがある
認知症介助士に対して資格手当を支給する社会福祉施設は少数です。しかし、認知症高齢者を適切に支援したり家族に対してアドバイスしたりした実績が高く評価されると、年収アップできるケースもあります。

3.認知症に関する専門知識が求められる理由

認知症の専門知識を持つ人材に対する需要は、より一層高まるものと予想されます。介護士が認知症介助士の資格を取得することは、時代の需要に沿うスキルを身に付けるためのよい手段です。

以下では、認知症に関する専門知識が求められる社会背景を詳細に解説します。

増加する認知症高齢者

日本では総人口が減少する一方で高齢者の人口が増加し、高齢化が進んでいます。2020年10月時点における高齢化率は28.8%に達し、2036年には「約3人に1人が高齢者の状態になる」とも言われるほど、深刻な状態です。

(出典:内閣府「令和3年版高齢社会白書(全体版)」

認知症は、高齢になるほど発症リスクが高まる病気と言えます。厚生労働省は「2025年には認知症の有病者数が約700万人になる」とも予想しており、認知症に関する専門知識を持つ人材の需要がより一層高まる可能性があります。

(出典:厚生労働省「認知症の人の将来推計について」

認知症高齢者は、自分自身で身体的な健康管理を行ったり、食事・排泄・入浴を済ませたりすることが困難です。そのため、通所介護・訪問介護サービスを利用することが多く、専門知識を持つ人材の重要性は高まっています。

注目を集めるノーマライゼーションの考え方

ノーマライゼーションとは、年齢や障害の有無にかかわらず、誰もが平等に生活できる社会の形成を街ぐるみで目指す考え方です。厚生労働省では、介護の分野においてもノーマライゼーションの考え方を重要視しており、認知症高齢者自身の意思を尊重したサービス提供体制の整備を進めています。

厚生労働省が理想とするサービス提供体制を整えるためには、認知症ケアに精通したプロフェッショナル人材の確保が必要です。厚生労働省では介護士のレベル別に4種類の研修を開催し、プロフェッショナル人材の育成を進めているものの、「十分な人材を確保できた」とは言えません。

・認知症介護基礎研修
・認知症介護指導者養成研修
・認知症介護実践リーダー研修
・認知症介護実践者研修

(出典:厚生労働省「認知症介護実践者研修等(概要)」

ノーマライゼーションの考え方は、一般企業や地域社会にも普及しつつあり、日本全国において、社会として認知症高齢者を支えようとする動きが見られます。認知症介助士のような専門知識を持つ人材は、介護の分野以外でも重宝されるでしょう。

4.認知症介助士の資格を取得するための勉強方法

認知症介助士の資格を取得するためには十分な勉強時間を確保し、事前学習に取り組むことが大切です。勉強する際には、まず公認テキストを丁寧に読み込み、検定試験対策問題集を繰り返し解くことで基礎知識を身に付けましょう。公認テキストでは、認知症の症状・場面に応じたコミュニケーション方法・サービス現場における対応事例などが学べるだけでなく、実務に役立つ知識を習得できます。

検定試験対策問題集は、認知症介助士の認定団体が発行する公式問題集です。検定試験対策問題集を解くと検定試験で出題される問題の傾向を把握でき、自信を持って当日を迎えられます。

限られた期間で合格に必要な知識を身に付けるためには、公認テキストを読みつつ、検定試験対策問題集を解く方法もおすすめです。検定試験対策問題集の問題傾向に沿ってテキストの理解を進めると、試験で問われやすいポイントに絞り、効率的に勉強できます。

独学で勉強することに不安を感じる人は、認知症介助士セミナーに申し込みましょう。認知症介助士セミナーは、東京・大阪などの会場で開催されます。会場に行けない人は認知症介助士のオンラインセミナーに申し込むと、必要な知識を身に付けることが可能です。

まとめ

認知症介助士とは、認知症高齢者の心理状態や症状をもとに、適切な対応が取れる人材を育成するための資格です。介護士が認知症介助士の資格を取得すると、時代の需要に即した知識とスキルが身に付くだけでなく、キャリアアップを図れます。資格取得するために身に付けた知識やスキルは、日常生活においても役立つでしょう。

「介護のみらいラボ」では、介護の現場で役立つ知識や認知症介助士以外の介護資格に関する情報を多数紹介しております。介護福祉業界で希望通りのキャリアを積み、いきいきと働きたい人は、ぜひ「介護のみらいラボ」をご参考ください。

※当記事は2022年3月時点の情報をもとに作成しています

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