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仕事・スキル 介護資格 2026/03/26

介護職員初任者研修の試験に落ちたら?理由と合格のための対策を解説

文/織田さとる(ケアマネジャー、介護福祉士、社会福祉士、公認心理師) 2026031_syoninsyakensyuu.jpg

介護職員初任者研修の修了に向けて学習を進めるなかで、「修了試験に落ちたらどうなるのだろう?」と不安を感じる方もいるでしょう。特に、仕事や家庭と両立しながら勉強している方にとっては、試験の合否は大きな悩みの一つかもしれません。

しかし、その点について過度に心配する必要はありません。修了試験に不合格になっても、再受験が可能だからです。

本記事では、介護職員初任者研修の再試験について解説するとともに、試験に落ちる主な理由や、合格に向けた具体的な対策についても紹介します。最後まで読んで、試験に対する不安を解消してください。

1.初任者研修の修了試験に落ちても再チャレンジできる

介護職員初任者研修の修了試験で不合格になっても、研修を修了できなくなるわけではありません。前述したとおり不合格の場合でも、再試験を受けて合格を目指すことができます。

ここでは、不合格になった後に何をすべきか、具体的な手続きや費用について解説します。

ほとんどのスクールで再試験が受けられる

初任者研修の修了試験に落ちてしまった場合、ほとんどのスクールで再試験(追試)が受けられます。研修の目的は、一定のレベルに達した介護人材を育成することであり、受講者をふるいにかけることではないからです。

合格までのサポート体制が整っているスクールや、無料で補講を受けられるスクールなども多く、安心して再挑戦できる環境が用意されています。

再試験の手続きと流れ

不合格になった場合は、慌てず落ち着いて、通っているスクールの担当講師や事務局に連絡しましょう。再試験の手続きや日程について、詳しく案内してもらえます。

再試験までの一般的な流れは以下の通りです。

1.スクールに連絡・相談:再試験を受験する意思を伝え、手続きを確認する
2.日程調整:指定された候補日から再試験の日程を決める
3.試験に向けた学習:再試験日まで、間違えた箇所を中心に学習し直す
4.再試験:万全の準備で再試験に臨む

試験に落ちてしまったときは、あまり考え込まず、「苦手分野を克服する良い機会」と捉えるのがおすすめです。

再試験にかかる費用と回数

再試験にかかる費用や受験できる回数は、スクールによって異なります。費用については、合格まで完全無料のスクールもあれば、再試験に数千円程度の費用がかかるスクールもあります。

回数については、合格するまで何度でも挑戦できるスクールが多く見られますが、上限が設けられているケースもあります。そうした条件は、入学時の契約書や資料に記載されているので、あらためて目を通すか、担当者に問い合わせて確認しておきましょう。

それでも合格できない場合

まれなケースですが、万が一、再試験にも合格できなかった場合の対応も知っておきましょう。

多くのスクールでは、受講者の資格取得を目標としているため、弱点分野を克服するための有料補講や、講師との個別面談といった追加サポートが受けられる場合があります。一部カリキュラムの再受講(有料)が用意されているスクールもあるので、自分に合った方法を選んで合格を目指しましょう。

まずは担当講師にしっかりと相談し、一緒に計画を立て直すことが大切です。

2.介護職員初任者研修の試験に落ちる主な理由

初任者研修の試験の難易度はそれほど高くないため、不合格になる原因は、学習方法や当日のコンディションにあると考えられます。再試験で確実に合格するためにも、自分がどのケースに当てはまるかを冷静に分析してみましょう。

勉強時間が足りていない

不合格になる最も多い理由は、勉強時間の不足です。初任者研修のカリキュラムは合計130時間と長期にわたるため、講義を聞くだけですべてを理解できない場合もあります。仕事や家事など、日常生活の疲れから復習を後回しにする、講義への出席だけで満足してしまうといったこともあるでしょう。知識を確実に定着させるには、講義以外の時間での自己学習が大切になります。

苦手分野を克服できていない

初任者研修のカリキュラムは9科目あり、研修範囲が広い分、どうしても得意・不得意が出てきます。そして、苦手分野を克服できないまま放置してしまうと、不合格につながるリスクが高まります。

例えば、「認知症の理解」や個別ケア計画を立てる「介護過程」といった単元は、専門用語が多くつまずきやすい部分です。試験は全範囲からまんべんなく出題されるため、一つでも苦手分野があると、合格ラインに届かない可能性があります。自分の弱点を客観的に把握して、きちんと対策しましょう。

▼初任者研修のカリキュラムについては、以下の記事を参照してください。
介護職員初任者研修とは?カリキュラム内容や取得方法などを紹介

学習内容を理解できていない

試験では「なぜその介護が必要なのか」という根拠が問われます。必要な勉強時間を確保していても、学習内容の本質が理解できていないと合格は難しくなるでしょう。

例えば、ボディメカニクスや着脱介助などに関する問題では、その根拠や背景の理解が求められるケースが多くなります。毎日の学習では専門用語や手順を丸暗記するだけでなく、本質を理解するように努めましょう。そうすることで、応用力が問われる事例問題にも対応しやすくなります。

試験本番で実力を発揮できない

十分な学習を積んだにもかかわらず、試験本番で実力を発揮できずに不合格になるケースもあります。

その主な原因は、過度な緊張とケアレスミスです。普段なら解ける問題でも、試験のプレッシャーのせいで頭が真っ白になると、正解にたどり着けなくなるかもしれません。また、焦りから問題文を読み違えたり、時間配分を誤ったりといったケアレスミスも合否に大きく影響します。

そうした状況を回避するには、模擬試験を何度も解くなど本番を想定した学習が重要になります。

3.初任者研修試験に合格するための勉強法・対策

次は、合格に向けた具体的な対策です。ここで紹介する5つの対策を実践し、自信を持って試験に臨みましょう。

講義内容を復習する

初任者研修の試験に合格するための第一歩は、講義内容を復習し、基礎知識を確実に習得することです。

修了試験は、すべて講義で学んだ範囲から出題されます。テキストを読み返すのはもちろん、講師が強調していた重要ポイントを確認したり、講義中にわからなかった用語を調べたりする習慣をつけましょう。講義の後に復習する習慣をつけるだけでも、知識の定着につながります。

過去問や模擬問題を繰り返し解く

復習を通じて知識をインプットできたら、過去問や模擬問題を解くアウトプットに移りましょう。インプットとアウトプットを繰り返すことで、着実に知識が増えていきます。間違えた問題は解説を熟読し、なぜ間違えたのかを理解しながら進めてください。問題の理解を深めれば、応用力も身につきます。

過去問を繰り返し解くと、出題形式や時間配分を把握したり、自分の苦手分野を見つけたりすることにもつながります。本番を想定して時間を計りながら解けば、より実践的な対策になるでしょう。

学習方法を工夫する

「テキストを読んでもなかなか覚えられない」という場合は、学習方法を工夫してみましょう。

例えば、スマートフォンアプリを使えば、通勤の移動中や昼休みなどのスキマ時間で手軽に問題演習ができます。YouTubeのような動画サイトにアップされている、試験対策チャンネルを聞き流すだけでも一定の効果はあるでしょう。自分に合った方法を見つけて、効率よく学習を進めてください。

スクールや講師のサポートを活用する

学習中にわからない項目が出てきたら、一人で抱え込まずに、スクールや講師のサポートを積極的に活用しましょう。受講料には、こうしたサポートの費用も含まれているため、遠慮する必要はありません。講義の前後や休憩時間に質問したり、勉強の進め方について相談したりするのも有効です。

研修を進めるうちに受講生同士の信頼関係ができてくるので、お互いに問題を出し合ったりして、協力し合うのも良いでしょう。

試験当日の体調を整える

試験当日に100%の実力を発揮するためには、心と体のコンディションを整える必要があります。特に前日は、新たな知識を詰め込もうと夜ふかししたりせず、リラックスして十分な睡眠をとりましょう。睡眠は記憶の定着を促し、当日の集中力を高めてくれます。

直前に慌てないよう、持ち物や会場への行き方を事前に確認しておくことも大切な準備です。

4.初任者研修の試験難易度は?

初任者研修の試験は、知識が身についているかを確認するものなので、難易度は高くありません。講義に真面目に取り組んでいれば、過度に心配する必要はないでしょう。

合格率は90%以上と高い

修了試験の合格率について、公的に示された統計はありませんが、各スクールの資料や口コミなどから推察すると、90%以上の高い水準であると考えられます。スクールによっては合格率がほぼ100%となっており、真面目に講義に出席し、復習を怠らなければ、ほとんどの方が合格できるといえます。

合格ライン

修了試験の合格ラインは、一般的に100点満点中70点以上とされています。つまり、全体の7割の知識が身についていれば合格できるということです。「完璧を目指す必要はない」と考えるだけで、気持ちが少し楽になるのではないでしょうか。

試験本番では、わからない問題があっても焦ったりせず、確実に解ける問題で点数を重ねていくことが大切です。

筆記試験の概要

修了試験は、全130時間のカリキュラムの理解度を測るもので、筆記試験は1時間程度です。出題形式はスクールによって異なりますが、選択式問題が中心で、一部記述問題が加わるパターンが多く見られます。

問題数は、厚生労働省の指針に基づき、全科目からまんべんなく32問以上が出題されます。講義の要点をしっかり復習しておくことが、対策の基本となるでしょう。

実技演習の評価ポイント

介護技術については、カリキュラム内の「実技演習」のなかで、受講生同士が介助者役と利用者役に分かれて実践します。正しい手順はもちろん、利用者さんへの思いやりのある声かけや、安全への配慮といった介護の基本姿勢が評価されるため、一つひとつの動作の根拠をきちんと理解しておきましょう。

まとめ

初任者研修の修了試験は、不合格になったとしても再挑戦ができます。また、難易度はそれほど高くないため、正しい対策をすれば十分に合格を目指せるでしょう。

もし、つまずいたとしても、それは自分の弱点を明確にし、知識を深める良い機会になるはずです。不合格を過度に恐れず、着実に学習を進めていってください。

初任者研修で学ぶことは、あなたのキャリアを支える大切な土台になります。本記事を参考に資格を取得して、キャリアアップを目指しましょう。

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織田さとる(Satoru Oda)

ケアマネジャー・介護福祉士・社会福祉士・公認心理師

介護業界で20年以上の実務経験を持つケアマネライター。専門学校卒業後、特別養護老人ホームで介護福祉士、ケアマネジャー、生活相談員として勤務。現在も施設で働きながら、介護・福祉分野の記事を執筆している。

織田さとるの執筆・監修記事

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