【今日は何の日?】3月26日=小田急・稲田登戸駅から向ヶ丘遊園へと向かう豆電車が復活(1950年)/雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
72年前の1950(昭和25)年。小田急線の稲田登戸駅(現在の向ヶ丘遊園駅)前から、川崎市郊外にあった遊園地「向ヶ丘遊園」正門前までの約1.2kmを結ぶ、かわいらしい豆電車が復活しました。
前日の開通式には関係各位の大人ばかりが乗車したことで、子どもたちの乗車はおあずけ...。翌3月26日から晴れて正式開通となり、4馬力2個のバッテリーで駆動するダイダイ色の豆機関車が引っ張る7両連結、定員210人乗りの豆電車が駅から遊園地まで、遊園地訪問でウキウキ気分の子どもたちを乗せて走りました。ちなみに運賃は大人20円、子ども10円也。
同遊園地が開園したのは1927(昭和2)年のこと。しばらくして、同様の豆汽車が運行されていましたが、41年に戦局悪化に伴うガソリン不足により廃止。汽車も車両も線路も軍へと接収されてしまいました。終戦から5年が過ぎ、今度は電池式の豆電車として5年ぶりに復活したのでした。
だが、豆電車の時代も長くは続きませんでした。周辺の宅地開発に伴う道路拡張によって、もはや付近は豆電車の運行が困難になりつつありました。豆電車は15年の歴史に幕を閉じ65年に廃止。機関車も車両も線路も遊園地内のアトラクションとして生まれ変わったのでした。小田急線の向ヶ丘遊園駅前から遊園地正門までの観客輸送は、翌66年に開通した近未来デザインのモノレールが担うことになったのです。
そのモノレールも老朽化によって2000年に廃止。遊園地自体も経営悪化に伴い2002年に閉園されてしまいました。豆電車やモノレールの終着駅となっていた向ヶ丘遊園正門付近には現在、「藤子・F・不二雄ミュージアム」が建っています。
参照 : 昭和25年3月26日付の朝日新聞
文 / 高木圭介
SNSシェア
介護のみらいラボ編集部コメント
高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。