【今日は何の日?】5月12日=アメリカザリガニが日本上陸(1927年) / 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
95年前の1927(昭和2)年。現在、日本生態学会より「日本の侵略的外来種ワースト100」にも指定され、特定外来生物に指定される動きも出ているアメリカザリガニが、日本に初上陸しました。
エビガニとかマッカチンなんて名前で呼ばれたりもするアメリカザリガニは本来、ミシシッピ川流域の米国南東部からメキシコ北西部にかけて分布する生物。日本には当時、中華食材として人気が高まっていた食用ウシガエルの餌として、ニューオリンズより約100匹が輸入されたそうです。
長い船旅の途中で逃げ出したり、死んだザリガニも多く、無事に日本到着したのは20匹と少々だったとか。それが鎌倉食用蛙養殖場(神奈川県鎌倉市=現・岩瀬下関防災公園)にて飼育されたのがすべての始まりでした。
この食用蛙養殖場は現在のJR大船駅東口から1km少々歩いた場所にありました。アメリカザリガニに遅れること9年、36(昭和11)年に大船駅と養殖場の中間地点あたりに完成したのが松竹の大船撮影所(※2000年に閉鎖)です。
餌用のアメリカザリガニは順調に繁殖しましたが、大雨による洪水で付近の河川へと逃げ出し、瞬く間に野生として増殖。同じく逃げ出したウシガエルともども、日本各地で増え続け、国内の生態系を乱しまくってしまうことになります。
戦後の1960年代には九州地方でも分布が確認されており、日本在来種のザリガニが駆逐され、今や北海道から沖縄までザリガニといえばアメリカザリガニという状態になってしまいました。
雑食性で少々汚い環境でも繁殖してしまうアメリカザリガニですが、いざ室内で飼育するとなると、餌を頻繁に与えたり、水も頻繁に交換しなくてはならなかったり、また相次ぐ脱走癖で行方不明になるなど、案外と飼育が難しい生き物だったりします。
文 / 高木圭介
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