転職・異動前の心構え/新しい職場へ行く前のチェックポイント シゴトークLiveイベントレポート
文:安藤梢
今回のシゴトークLiveでは、一般財団法人 日本看護コーチ協会 代表理事の島村優子さんを講師にお迎えし、「転職・異動前の心構え」をテーマにお話ししていただきました。島村さんは大学病院や地域救急指定病院で急性期看護に携わり、その後、コーチ・エィ アカデミアのCTP(コーチトレーニングプログラム)に参加し、認定コーチの資格を取得。2014年には日本看護コーチ協会を立ち上げ、代表理事として看護師の育成や病院・介護施設に向けたコミュニケーション研修などの活動をされています。
動画では、これまでたくさんの看護師をコーチングしてきた島村さんの経験から、「新しい職場で人間関係がうまくいくにはどうすればよいか」を具体的に教えています。
・人とうまくいかないことが多い
・初対面の人と話すのが苦手
・人間関係が理由で転職が不安
こんなお悩みを抱える方には、ぜひおすすめしたい内容です。
人間関係の悩みを解消するための3つのポイント
転職や異動で職場環境が変わるときには、「うまく職場になじめるかな...」「新しい人間関係をちゃんと築いていけるだろうか...」と、誰もが不安を感じるのではないでしょうか。島村さんご自身もかつて職場での人間関係に悩んだ経験があるそうで、コーチングコミュニケーションを学ぶにつれて、そうした悩みが「自分自身の問題から来ることに気付いた」と話します。
動画では、職場での人間関係の悩みを解消するために大切な3つのポイントが紹介されています。その一つが「物事の良い部分を見ること」です。
「人は自分が『良く見よう』と思えば良く見えますし、『悪く見よう』と思えば悪く見えてしまうもの。ですから、物事を『良く見える』眼鏡をかければ、同じ出来事でも肯定的にとらえることができます。物事をどう見るかは、自分の心が決めているのです」(島村優子さん:以下「」同)
それまで島村さんは、「人に頼むよりも自分がやってしまった方が早い」と判断していたところを、視点を変えることで、周囲の人たちが「実はさまざまな経験を積んでいる頼れる人たち」に見えるようになったそうです。それに気付けたことで、関係性が良くなり仕事が楽になったと話します。そのように視点を変えるためには、「相手がどうか」ではなく「自分が周りをどう見ているか」に意識を向けることが重要だと言います。
動画ではさらに、新しい職場で仕事のやり方などを提案する場合の円滑な伝え方についても、詳しく紹介されています。
自分を知ることが、相手との関係性を良くする第一歩
職場での人間関係の悩みを解消するために大切な3つのポイントとして、次に紹介されているのは、「興味・関心・好奇心」を持つことです。
「相手に関心を持ち、そう考える理由は何か、どのような体験をしてきたのか、どのような気持ちなのか。聞くことを通して相手が見えてくれば、自分との違いを受け入れられるようになります」
それが、3つめのポイントでもある「自分を知る」ことにつながると、島村さんは説明します。動画では、実際に自分のことをどのくらい知っているのか、理解度を調べるための質問が挙げられています。「自分のことがよく分からない...」という方にとっても、自分を知るためのヒントになるはずです。
さらに、自分に合った仕事の覚え方として、聴覚、言語感覚、触覚、視覚の中から、自分の優位な感覚が何かを知ることができる方法も紹介されています。例えば視覚に優位のある人ならば、新しい動きを覚えるときに絵に描いたり、図で表したりすることで理解しやすくなるそうです。
「仕事を早く覚えることができれば、それだけ早く職場に貢献できます。仕事を教えてくれる人に、自分はどんな教え方をしてもらうと覚えやすいのかを伝えるのも一つの手だと思います」
新しい環境で働き始める前に、自分に合った仕事の覚え方をチェックしてみましょう。
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介護のみらいラボ編集部コメント
「シゴトークLive」では、医療介護保育業界で働くみなさんへ、明日からお仕事に役立つ情報をお届けする動画コンテンツを配信しています。今回のテーマは「転職・異動前の心構え」。
業界の専門家、日本看護コーチ協会 代表理事の島村優子さんによるお役立ち情報です。