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ニュース 介護業界ニュース 2024/12/03

#インタビュー

日々のレクに介護系マッチングサービスを活用!地域住民と共同で行うレクリエーションとは?

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介護のみらいラボ編集部コメント

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介護事業を手掛ける有限会社ノーマルライフでは、介護系マッチングサービスの活用により、毎月バラエティ豊かなレクリエーションを実施しています。主に地域の方々が主導となって行うレクリエーションとは、一体どのようなものなのでしょうか。有限会社ノーマルライフ代表の杉隆司氏に、マッチングサービスの概要や施設での活用方法について聞いてみました。

1.運営施設について

――運営施設の紹介をお願いいたします。

大阪府東大阪市にて、地域密着型の認知症対応複合施設を運営しています。建物の1階部分を「デイサービス生き活き」、2階を「グループホームおてんとさん」として使用しており、2つの施設が合同でレクリエーションを実施する機会も多く存在します。東大阪市にお住まいの方を中心として、"その人らしい暮らしの継続"を支援していることが特徴です。

2.導入しているマッチングサービスの概要

――導入しているマッチングサービスの概要を教えてください。

お手伝いを求めている介護施設と、サポートしたい人を繋ぐ有償ボランティアのマッチングサービス「Sketter(スケッター)」です。「無資格未経験でも、隙間時間で介護の仕事に関われる」をコンセプトとしており、マッチングが成立すれば、誰でも介護施設のお手伝いができます。利用方法は簡単で、事業所側は、お手伝いして欲しい内容や謝礼について入力するだけ。利用者側は、サイトに掲載された案件一覧から取り組みたい案件を選び、施設とメッセージのやり取りをした後に、実際にお手伝いに行きます。案件はさまざまで、レクリエーションの手伝いや掃除、洗い物など、年齢や介護経験の有無を問わず、取り組みやすいものが中心となっています。

「デイサービス生き活き」「グループホームおてんとさん」が位置する複合施設

「デイサービス生き活き」「グループホームおてんとさん」が位置する複合施設

3.施設でのマッチングサービスの活用方法

――「デイサービス生き活き」「グループホームおてんとさん」では、マッチングサービスをどのように活用しているのでしょうか。

当施設では、主にレクリエーションのお手伝いをお願いするためにサービスを活用しています。活用頻度は月に3回〜5回ほどで、毎月数名の方が手伝ってくださっていますね。そのうち、3名の方には定期的なレクリエーションの実施をお願いしており、ハンドケアやピアノレク、ダンスレクを月1〜2回のペースで行っている状況です。

同サービスを活用したさまざまなレクのなかでも、ハンドケアは特に人気があり、利用者さんからは「手がツルツルになったから触ってみて!」「ハンドケアの先生が来る日が楽しみ」といった声が多く寄せられています。また、同じく定期的に実施しているピアノレクやダンスレクでは、生演奏に合わせて歌謡曲を歌ったり、親しみのある音楽に合わせて体を動かしたりすることが多く、毎回多くの利用者さんにレクを楽しんでいただいています。

――お手伝いに来てくださる方は、どのような方が多い傾向にありますか?

本当にさまざまな方に来ていただいています。例えば、当施設でダンスレクを担当してくださっている方は、ご両親の介護をきっかけに「何か自分にもできることはないか」と考え、サービスの活用を始めたそうです。この方のダンスレクは大人気で、利用者さんもダンスの日をとても楽しみにされていますね。

また、最近は介護に興味がある方からの応募も増えつつあると感じています。実は、当施設ではレクのお手伝いだけでなく、「デイサービス&グループホームを見学・体験しませんか」という案件も掲載しているんです。日常生活のなかで介護施設を訪れる機会は限られるため、「介護が必要になりそうな家族がいるので、デイサービスを見てみたい」「転職前に、介護施設に関する知識を深めたい」といったことを目的として応募される方も多数いらっしゃいます。マッチングサービスの活用により、介護施設を訪れるハードルを下げることで、介護をより身近に感じていただければ嬉しいです。

地域でピアノ教室を運営している先生と、その生徒さんによるレクリエーションの様子

地域でピアノ教室を運営している先生と、その生徒さんによるレクリエーションの様子

4.マッチングサービスを活用したレクリエーション例

――これまでに、マッチングサービスを活用して実施したレクリエーションを教えてください。

バラエティ豊かな方々にお手伝いいただき、これまでにダンスやシニアヨガ、楽器の生演奏などのレクを実施しました。さまざまなレクのなかでも、特にインパクトが強かったのは、施設近隣にある高校の生徒によるヒーローショーです。このヒーローショーは同校のボランティア同好会の部員の方々によるもので、従来は商店街や保育園を中心に活動していたものの、「より活動の機会を増やしたい」と考えた顧問の先生がマッチングサービスでの当施設の案件を見て、お手伝いに応募してくださったとのことでした。この高校生によるヒーローショーは、地域のメディアからも注目を集め、当施設の取り組みを知っていただく一つのきっかけとなったように感じています。

その他にも、浅草サンバカーニバルの審査員の一人で、ダンサーの「あおちゃん」さんが、ダンスレクをするために当施設まで足を運んでくださったこともありました。それまで、あおちゃんさんとの面識はありませんでしたが、「今度関西に行く用事があるので、ぜひ施設でレクをさせてもらえませんか」とマッチングサービスを通じて連絡をもらったのです。その後、あおちゃんさんは本当に当施設を訪れ、施設のスタッフも巻き込んだダンスレクを実施してくださいました。お手伝いに来てくださった方によるレクリエーションはどれも素敵なものばかりですが、この2つは特に印象に残っています。

5.利用者さんやご家族からの反応

――利用者さんやご家族からの反応はいかがですか。

利用者さんには、通常とは異なったレクリエーションをとても楽しんでいただけているようです。お手伝いに来てくださった方のなかには、積極的に利用者さんを笑わせてくださる方も多いので、最近は利用者さんの楽しそうな姿をカメラに納め、そのお写真をA4サイズに印刷・ラミネート加工したものをご家族にお渡ししています。すると、「家にいる時と表情が全然違うのでびっくりしました」「施設ではこんなに楽しそうに過ごしているんですね」といった感想を頂戴する機会も多く、我々スタッフとしても、とても嬉しく感じています。これからも、皆様のお力をお借りすることで、利用者さんにとって良い刺激となるようなレクリエーションを開催できればと考えています。

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タケウチ ノゾミ(Nozomi Takeuchi)

ライター・編集者

福岡市在住のフリーライター・編集者。介護、医療、ビジネスを中心に幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は観劇と美術鑑賞、猫を揉むこと。

タケウチ ノゾミの執筆・監修記事

EGGO(イージーゴー)

イージーゴーは東京・九州を拠点にWEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。

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