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ニュース 介護業界ニュース 2024/02/19

トントンと声を出しながら対戦!喉のリハビリにもなる「トントンボイス相撲」とは?

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介護のみらいラボ編集部コメント

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力士を模した紙人形を台に載せ、指でトントン振動させて遊ぶ紙相撲。そんな幅広い世代に親しまれている紙相撲を、指ではなく声の振動によって紙人形が動くように工夫されたのが「トントンボイス相撲」です。喉のリハビリにもなる新しい紙相撲とは、一体どのようなものなのでしょうか。一般社団法人 世界ゆるスポーツ協会の大瀧篤氏に話を聞いてみました。

1.「世界ゆるスポーツ協会」について

――「世界ゆるスポーツ協会」の紹介をお願いいたします。

「スポーツ弱者を、世界からなくす。」をテーマに活動している団体です。性別や年齢、障がいの有無、運動神経の良さなどに関係なく、誰もが楽しめるスポーツをゼロから生み出しています。2023年現在は約110の競技があり、スポーツの数は現在進行形で増え続けています。

2.「トントンボイス相撲」とは?

――「トントンボイス相撲」とは、どのようなスポーツなのでしょうか。

その名の通り、声でプレイする紙相撲(トントン相撲)です。ルールは簡単で、対戦相手と向き合って座った後に、プレイヤーが各自のマイクに向かって「トントントントン」と声を出すだけ。プレイヤーの「トントン」という声に合わせてステージ(土俵)が振動する仕組みとなっているため、声の大きさやリズムによって、紙相撲力士が揺れ動きます。一般的な相撲と同じく、先に紙相撲力士が土俵から出た方が負けです。

3.「トントンボイス相撲」に取り組む効果やメリット

――「トントンボイス相撲」に取り組むことで期待できる効果やメリットを教えてください。

最大のメリットは、声帯が鍛えられることや、肺活量がアップすることです。広く知られている通り、喉の機能は年齢と共にどんどん低下します。この喉の機能を回復させるには、たくさん声を出すことが効果的ですが、年を取ると話す機会は少なくなっていってしまいます。ただ、トントンボイス相撲をプレイすると、「トントントン」と言い続けないと紙相撲力士が動かないため、自然と喉の機能を使うことになり、喉のリハビリができるのです。

また、トントンボイス相撲にはメンタル面でのメリットも存在します。喉が弱くなってくると、話すことが億劫になってしまい、部屋に閉じこもりがちになり、さらに話さなくなるという悪循環に陥りがちです。しかしトントンボイス相撲で喉の機能が回復することで、声が出やすくなると、自分から話してみようという前向きな気持ちになりやすくなります。さらに、プレイによって「次は勝ちたい」「施設内の大会で優勝したい」などの目標ができることも、メンタルに良い影響を及ぼしていると考えています。

介護施設にてトントンボイス相撲に取り組む利用者さん

介護施設にてトントンボイス相撲に取り組む利用者さん

4.高齢者プレイヤーからの反応は?

――高齢者のプレイヤーからの反応はいかがですか。

とにかく楽しんでプレイしてくださる方が多いと感じています。トントンボイス相撲は「3本勝負で、2勝した人が勝ち」というルールにすることが多いのですが、3回目が終わった直後に「もう一回!」と言う方も。また、以前大会を開いた介護施設では、大会後に部屋で練習を始めた方がいるそうで、夜になると「トントントン」という声が聞こえてくると職員さんより伺いました。一種のスポーツとしてトントンボイス相撲を皆さんに楽しんでいただけているのは、本当に嬉しいですね。またプレイ時には、皆さん勝っても負けても笑ってくださるため、周りで観戦している人を含めて笑顔が伝搬していく点もトントンボイス相撲の魅力だと感じています。

5.「トントンボイス相撲」をプレイする際のコツ

――「トントンボイス相撲」をプレイする際のコツを教えてください。

大前提、ただただ元気に楽しんでいただければ万事OKです!ただ、「勝つ」という意味で言えば、たくさん叩いたり強く叩いたりすれば紙相撲に勝てる訳ではないのと同様に、トントンボイス相撲もトントンと大きな声で言い続ければ勝てるわけでもありません。最初から大きな声で紙相撲力士を揺らすよりは、土俵際に行った際にトントントン!と畳み掛ける方が、いい感じに倒せるかなと。ただし、トントンボイス相撲はアナログな要素もあるスポーツで、その日の気温、湿度などで紙相撲力士の状態も変化するため、運の要素も一部入ってきます。ずっと勝てなかった方が、別の日にプレイすると勝てることもあるわけです。ぜひ、そういった読めない部分も楽しんで欲しいです。

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タケウチ ノゾミ(Nozomi Takeuchi)

ライター・編集者

福岡市在住のフリーライター・編集者。介護、医療、ビジネスを中心に幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は観劇と美術鑑賞、猫を揉むこと。

タケウチ ノゾミの執筆・監修記事

EGGO(イージーゴー)

イージーゴーは東京・九州を拠点にWEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。

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