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ニュース 介護業界ニュース 2024/04/11

福祉や介護を楽しく学べる謎解きイベントの開催背景は?医療福祉系謎解きイベント「Mystic Minds(ミスティックマインズ)」の魅力

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介護のみらいラボ編集部コメント

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「若い世代に福祉や介護について理解を深めてもらうのは難しい」と感じたことはありませんか。「Mystic Minds(ミスティックマインズ)」は、小中学生をはじめとした若い世代にとって触れる機会の少ない福祉や介護について、楽しく遊びながら学べるイベントです。福祉や介護への理解を深められる謎解きイベントは、一体どのようなきっかけで開催されることになったのでしょうか。NPO法人Ubdobeの萩原頌子氏に話を聞いてみました。

1.Mystic Minds(ミスティックマインズ)開催のきっかけ

――「Mystic Minds(ミスティックマインズ)」の開催に至ったきっかけを教えてください。

若年層に医療や福祉、介護について、もっと身近に感じて欲しいと思ったことがきっかけです。特に小中学生にとっては、生活の中で福祉について触れる機会はほとんどなく、福祉職が将来の夢の候補に挙がるケースは非常に少ないといえます。「福祉ってよくわからない」「何となく近寄りがたい」といったイメージで、医療や福祉、介護の仕事が選択肢に入らないまま大人になってしまうのはとてももったいないと感じています。

現在の日本では、高齢化に伴う2040年問題が注目されており、介護現場においては、増加した高齢者を受け入れる体制構築が大きな課題となっています。このような2040年問題をはじめとした課題を解決するためには、現時点から子どもたちにアプローチしていくことが大切ではないかとの考えから、子ども向けのイベントを企画する運びとなりました。小中学生やそのご家族が一緒に楽しめる「謎解き」を使って、福祉や医療・福祉従事者と出会うきっかけを提供できればとの思いで開催しています。

2.イベント開催にあたり注力していること

――イベントの開催にあたり、特に力を入れていることはありますか。

ストーリーやキャラクターを楽しそうなものにすることには、常に気を配っています。当イベントは医療・福祉・介護のイベントですが、これから参加する方に「医療・福祉・介護のイベントです」とは言わないようにしています。「謎解きが好きだから」や「なんだか面白そうだから」など、他の部分に魅力を感じていただき、遊んでみたら自然と医療や福祉・介護のことが学べていたという出口が理想ですね。そのため、純粋な気持ちで楽しんで来ていただけるようなストーリー構成やキャラクターデザインを心がけています。テーマパークに行くような気持ちでイベントに参加していただきたいと考えています。

会場には小学生や家族連れ、謎解き愛好家まで幅広い年代の人々が集まる

会場には小学生や家族連れ、謎解き愛好家まで幅広い年代の人々が集まる

3.参加者に楽しんでもらうための工夫

――参加者さんにイベントを楽しんでいただくために行っている工夫があれば教えてください。

マニュアルを固めすぎず、スタッフが普段取り組んでいることや、仕事に対する想いを直接参加者さんに伝えることです。医療・福祉従事者にとって、自分の仕事を子どもたちに説明する機会はなかなかありません。そのため、それぞれのスタッフが自分の言葉で想いを伝えられるように心がけています。

例えば、車椅子に乗りながらキーワードを探すミッションに取り組む際に、「自分が普段仕事をしている時は、このように車椅子を操作しているよ」と声をかけたり、謎解きの際に出てきた医療・福祉のキーワードについて、自身の体験を基に説明したりしています。

4.全国各地の小中学生に参加してほしい

――今後、特にどのような方にMystic Mindsに参加して欲しいと考えていますか。

全国各地の小中学生に参加していただきたいと考えています。Mystic Mindsは全国で開催しているとはいえ、まだ開催できていない地域も多く存在しています。毎回イベントを開催すると大変多くの反響をいただいているので、これからも様々な地域で開催して、より多くの方に医療や福祉・介護について楽しく学んでいただきたいです。

また、開催場所の確保やイベントの頻度のアップについて考えると、どうしても行政や社会福祉協議会の方々からの協力が不可欠になってきます。現在は広報やスタッフ集めなどについて、行政や社会福祉協議会、養成学校などにご協力いただいて開催しています。今後もイベントの協力者を集め、開催の頻度を上げていきたいですね。

Mystic Mindsの開催時には、毎回多くのスタッフがサポートしている

Mystic Mindsの開催時には、毎回多くのスタッフがサポートしている

5.今後の展望

――今後の展望をお聞かせください。

今後は子どもたちや若年層がこれからの社会を支える主役になっていくため、「若年層に医療や福祉、介護についてどのようなポジティブな出会いを果たしてもらうか」「どうフラットな感覚を持ってもらうか」が、私たち大人に託されたミッションだと考えています。私たちNPO法人Ubdobeは、これまでずっと医療・福祉のカジュアル化を掲げて活動を続けてきましたが、Mystic Mindsをはじめとした子どもたちに向けたアプローチや活動は今後も積極的に行っていく予定です。また、若年層向けのアプローチや活動の大切さについては、医療・福祉従事者や行政の方々にも、どんどん伝えていきたいです。

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タケウチ ノゾミ(Nozomi Takeuchi)

ライター・編集者

福岡市在住のフリーライター・編集者。介護、医療、ビジネスを中心に幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は観劇と美術鑑賞、猫を揉むこと。

タケウチ ノゾミの執筆・監修記事

EGGO(イージーゴー)

イージーゴーは東京・九州を拠点にWEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。

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