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ニュース 介護業界ニュース 2024/12/19

多世代が集まるカフェも併設!医療・福祉のプロが集結するコミュニティスペース「おふとんハウス」とは?

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介護のみらいラボ編集部コメント

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2023年11月、医療・福祉職を中心とした多世代のためのコミュニティスペース「おふとんハウス」が東大阪市にオープンしました。おふとんハウスとは、気軽に立ち寄れるカフェやセミナールーム、医療・福祉職向けのコワーキングスペースが一体となった建物です。設立の背景や今後の展望について、株式会社おふとんの代表であり、介護エンターテイナー・作業療法士としても活躍する石田竜生氏に話を聞いてみました。

1.お布団のように、多くの人にとって一番ほっとする場所を作りたい

――「おふとんハウス」の概要を教えてください。

東大阪市に位置する3階建ての一軒家です。内訳を説明すると、1階がカフェで、2階にはセミナールーム・レンタルスペース・レンタルキッチン・撮影スタジオがあり、3階は医療・福祉職のためのコワーキングスペース・レンタルオフィスとなっています。

「多世代が交流できるだけでなく、医療・福祉職が活躍する場所にもなって欲しい」との考えから、カフェやセミナールーム、コワーキングスペースを一つの建物にまとめました。1階のカフェは、火・水・木の週3日のみ私が店頭に立ち、残りの4日は「間借りカフェ」として、カフェの運営に興味がある方への貸し出しも行っています。建物全体として、さまざまな世代や職種の方が集まり、交流を深める場所を目指していますね。なお、おふとんハウスという名前は、「お布団のように、多くの人にとって一番ほっとする場所を作りたい」という気持ちを込めてつけました。

2.体操教室をはじめ、落語会や医療・福祉職の交流会まで多種多様なイベントを実施

――毎月さまざまなイベントも開催しているそうですね。主にどのようなイベントを行っているのでしょうか。

体操教室をはじめ、落語会や医療・福祉職の交流会まで、多種多様なイベントを行っています。特に交流会は新たな繋がりを得られると人気で、8月には介護士が集まって情報共有を行う「介護士シェア会」や、作業療法士などのリハビリ職が集まる「リハ職がたくらむ会」を開催しました。最近では、交流会で知り合ったメンバーが主催するイベントや勉強会も多数行われています。

また、地域の方々によるイベントも積極的に実施しており、先日は地域の方が集まって子ども食堂を開催したところ、3歳からシニアまで大変多くの方にご来店いただきました。今後も気軽にチャレンジできる場所であり続けることで、皆さんが一歩を踏みだすきっかけになればと考えています。

おふとんハウスにて開催された勉強会の様子

おふとんハウスにて開催された勉強会の様子

3.元々カフェを開くことは全く考えていなかった

――そもそも、なぜ「おふとんハウス」を立ち上げようと思ったのでしょうか。立ち上げの経緯を教えてください。

事務所を兼ねた撮影ルームが欲しいと思ったことがきっかけです。私は以前よりYouTubeチャンネルの運営やDVDの販売を行っており、撮影をするための専用のスペースを用意したいと思っていました。そこで物件を探していたところ、偶然にも、現在の「おふとんハウス」となった一軒家を見つけます。同物件は3階建てで、部屋数にも余裕があったため、「ここであれば単なる事務所ではなく、医療・福祉職の方が交流を深める場にもできるのではないか」と考え、おふとんハウスの立ち上げを決意しました。

おふとんハウスは1階がカフェになっているので、最初から飲食業を検討していたように感じるかもしれませんが、実は物件を探していた頃は、カフェを開くことは全く考えていませんでした。ただ、同物件の一階が元々店舗として使用されていたこともあり、「せっかくだから交流の場としてカフェを開いてみようかな」と思ったのです。結果として、カフェが併設されたことで、おふとんハウスを訪れるハードルがグッと下がり、人の流れが生まれたように感じています。今後もおふとんハウスが、新たな繋がりの場となれば嬉しいですね。

4.誰もが気軽に集まれる場所を目指し運営を続けていきたい

――2023年末のオープンから半年以上が経ちますが、現在の状況はいかがですか。

1階のカフェを中心として、たくさんの方にご活用いただいています。年齢層は子どもから高齢者まで幅広く、地域の方々はもちろん、介護に関する悩みがある方や、そのご家族も多くいらっしゃっています。たとえば、以前90代のお母さんを介護している方が来店されました。その方にお話を伺うと、「一般的なカフェに車椅子で行くと迷惑なのではないか」「メニューが複雑だと高齢者は注文しづらいのではないか」といった点が気になり、なかなか飲食店に出掛けられなかったそうです。

「おふとんハウスであれば気兼ねなく行けるのではないか」と考え、下見のためにご来店くださったとのことで、後日、実際にお母さんを連れて来てくださりました。ほかにも、地域包括センターの職員さんからおふとんハウスについて紹介されたことをきっかけに、足を運んでくださった高齢者の方もいらっしゃいましたね。これからも、誰もが気軽に集まれる場所を目指し、運営を続けていきたいと考えています。

おふとんハウスでは、地域の方々に向けた体操教室なども実施されている

おふとんハウスでは、地域の方々に向けた体操教室なども実施されている

――今後の展望をお聞かせください。

医療・福祉職の技術や知識を還元できる場所になればと考えています。医療・福祉職は基本的に自身の職場だけで完結してしまう仕事ですが、その知識や技術を必要としている方は非常に多いと考えています。例えば、障がいを持っている方との関わり方や、身体面でのサポートの仕方について知りたいと感じている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。そのため、地域の方を中心とした幅広い世代に対して、医療・福祉職の知識を広めていきたいですね。最近では、医療・福祉職以外の方にもたくさん遊びに来ていただいているので、他の職種とのコラボイベントや勉強会なども開催して、もっとおふとんハウスを盛り上げていく予定です。

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タケウチ ノゾミ(Nozomi Takeuchi)

ライター・編集者

福岡市在住のフリーライター・編集者。介護、医療、ビジネスを中心に幅広いジャンルの記事を執筆。趣味は観劇と美術鑑賞、猫を揉むこと。

タケウチ ノゾミの執筆・監修記事

EGGO(イージーゴー)

イージーゴーは東京・九州を拠点にWEBコンテンツ、紙媒体、動画等の企画制作を行う編集制作事務所です。ライターコミュニティ「ライター研究所」も運営しています。

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