「ユニクロ」が介護職ほか医療従事者向けの商品展示・説明会を開催
UNIQLO OSAKA 1階の展示・説明会会場
どうせ汚れてしまう?~介護現場の服問題
介護の現場において、介護する側にも、される側にも、「どうせ汚れてしまうのだから」なんて理由から、ついつい「二の次」にされがちなのが身にまとう服の問題だったりします。双方がスムーズに作業を行うために、着脱しやすさなどの機能性はもちろんのこと、明るさや色合いを意識することなど見た目などの面でも、「気持ちの若さ(生きていくうえでの張り)」を保つ上で計り知れない効果があるそうです。
リーズナブルな価格設定とファッション性の高さで老若男女に人気の高いファッションブランド「ユニクロ(株式会社ユニクロ)」が、去る12月5日(日曜)に大阪・梅田のグローバル旗艦店「UNIQLO OSAKA」にて、介護や看護の現場で活用できるユニクロ商品の展示・説明会を実施したことが業界でも大きな話題となっています。さっそくその模様を「介護のみらいラボ」の読者様に向けてリポートします。ぜひ、参考にしてください。
大阪・梅田のグローバル旗艦店にて開催
この説明会は、大阪医科薬科大学で外科医として勤務する河野恵美子先生の呼びかけにより、大阪で介護事業所を運営する株式会社ギフトリレーションズ・森真貴子代表取締役、訪問看護・介護の株式会社meの田中恵代表取締役、大阪府看護協会の皆さん、摂南大学の二階堂遥菜さんらがアドバイザーとして協力。医療・看護・介護の現場で働かれている約100名の方々を招待しつつ実施されました。
当日は、日ごろの業務において、服に関するさまざまな悩みやご不満を感じている関係者の皆さまに対し、アドバイザーが実際に商品を手に取りつつ商品説明やアドバイスを実施。関係者の皆さんと意見交換する中で、介護や看護の現場では、「服に関する課題が多いこと」、「現場のニーズに合ったユニクロ商品はたくさんあるものの、まだ知られていない」などの意見を汲み取り、今後の商品開発に活かすという目的もありました。
「服を選ぶ」という行為そのものがワクワク感を
身に着ける服が、医療・介護・看護に与える影響は想像以上に大きいようです。とくに外出もままならない入院患者さんや、要介護者にとっては、「服を選ぶ」という行為そのものが、社会生活を営むうえでの、生きる源泉ともいえる「ワクワク感」を促すモノになる模様です。
医療・介護・看護のプロが選んだ3点
ユニクロの商品は、「どこででも手に入れやすい」「リーズナブルな価格」「ファッション性の高さ」などの理由で老若男女を問わずに高い人気を誇っています。介護現場における最適な服装とは、まず何よりも機能性を重視したいところ。今回の説明会で特に関係者から人気の高かった商品は「前あきインナー」「ウルトラライトダウンベスト」「ウルトラライトダウンジャケット」の3点でした。ここに介護や看護の現場で働くプロフェッショナルたちの声が集約されている感もあります。
前あきインナー、とくに面テープ仕様で着脱しやすい前開きインナーで、肌触りの良い優しいコットン素材を使用している「コットン前あきUネックTシャツ(8分袖)」(税込み1,990円)は、着る人にとって肌に優しく心地良いだけでなく、介護士さんや看護師さんにとっても、着脱させやすく、それぞれの作業がスムーズに運ぶという利点があります。
着ていることすらも、つい忘れてしまうほど軽い、無重力な着心地が魅力の「ウルトラライトダウンベスト」(税込み3,990円)は、これからの寒さが本格化してくる季節に室内でも屋外でも最適。インナーとしても外側から着ても「薄くて軽くて暖かい」という理想を見事に実現しています。シルエットがゆったりめに改良されたデザインも、外出時の不便さを忘れさせてくれ、要介護者をリラックスさせつつ、何よりも大切な保温効果も抜群な一品です。
3Dカットで動きやすく、羽織りやすい理想の上着「ウルトラライトダウンジャケット(3Dカット)」(税込み5,990円)も、これまで「薄地のジャケットあるある」だった、ファスナーが生地を巻き込み、挟んでしまうというイライラの原因となる難点が見事に改良されています。ひょんなことからストレスがたまりがちな患者さんや要介護者にとって、ノンストレスな暖かさを保障してくれる優れモノといえるでしょう。
株式会社ギフトリレーションズの森真貴子代表取締役も「介護をする側から見ると、服は汚れやすかったりするので、繰り返し洗濯出来て、丈夫で品質が落ちない、そして速乾性も高いユニクロの服は最適だと思います」と、その機能性に太鼓判を押しています。
シニア=落ち着いた色は時代遅れ?
これまでシニア層は「落ち着いた色を好む」というイメージが勝手についてまわりました。そんな古い意識はそろそろ捨てたほうが良いかも知れません。
訪問看護・介護を行う株式会社meの田中恵代表取締役によりますと、「着やすい服、着せやすい服などデザインや機能面もそうですが、カラーも大切だと思います。私たちが訪問に行く際、寝たきりの方や外出できない方のご家族から、明るい色を着てきてください、という要望がとても多いです。明るい色のユニフォームを着ていくと、『明るくていいね、あなたたちのその色を見ているだけで心が救われる』とお客様から言われることがあります。明るい色を着てもらうのも、着ている私たちを見てもらうのも、みんなにとって、とても良い響を与えていると思います」とのこと。介護する側もされる側も、お互いに明るい気分をキープするために、年齢に関わらず、より明るい色を着用することをオススメします。
そんな意識を頭の片隅に置きつつ、ホームページ等で介護や看護の服選びをしているだけで、とても楽しい気分になってくることでしょう。参考までに医療・看護・介護のプロがオススメするユニクロ商品のサイトをご紹介します。ぜひ、服選びの参考にしてください。
https://www.uniqlo.com/jp/ja/contents/feature/seniorfashion/ユニクロでは今回の説明会を機に、現場発のさまざまな意見や要望を汲み取り、今後の商品開発のヒントにしていく模様です。こうした意見交換によって、今後さらに「介護・看護現場における服装選び」というジャンルは進化していくことでしょう。介護のみらいラボでは、介護職の皆さんに役立つ情報を発信していく予定です。ぜひ、お楽しみに!
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介護のみらいラボ編集部コメント
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