Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

ニュース 今日は何の日?雑学 2023/01/23

#今日は何の日?#埋め立て工事#大田区#大田区立洗足池図書館#昭和33年(1958年)の出来事#東京都#洗足池

【今日は何の日?】1月23日=洗足池の埋め立て工事をめぐり東京都と大田区が対立(1958年) / 雑学ネタ帳

東京・洗足池(大田区).jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

65年前の1958(昭和33)年。古くから都民に親しまれている洗足池(大田区)の一部を埋め立てて図書館を建設する工事をめぐり、東京都と大田区が真っ向から対立する事態に陥りました。

洗足池は前年(57年)12月に都市計画審議会によって都市計画大公園に指定。よって東京の許可がない限り、勝手に地形を変えるような工事は一切できないようになりました。同年、すでに都に対して洗足池の一部を埋め立てて区立図書館を建設するため、洗足池の埋め立て許可願いを提出していました。

東京都では池の所有者である社団法人洗足池風致協会から池の寄付を受け、区内の雪ヶ谷南千束池上洗足町(※いずれも当時の町名表記)の一部で必要な土地を買収したうえで、早急に公園として整備する計画を立てており、大田区からの埋め立て申請を断っていました。

ところが、すでに埋め立て工事費600万円を追加予算に計上していた大田区では1月に入るやブルドーザーを使って、池の東南部約600坪の埋め立て工事をスタート。1月22日の時点で、すでに約200坪を埋め立ててしまいました。驚いた東京都建設局では慌てて、1月23日に大田区に対して工事中止勧告を行ったのです。

とんだボタンの掛け違いですが、大田区側は「あの部分は池といっても、ほとんど泥が水面に露出している状態で、衛生上からも風致上からも放置できず、所有者の風致協会や地元の人たちから埋め立ててほしいと要望があったためだ。埋立地には今年中に区の図書館を建てる予定で、むしろ風致保存のための工事だ」と説明。

一方の東京都側も「池が浅くて汚なければ底をさらえば良い」「都に無断で同公園の地形を変更することは都市計画法および都風致地区規定の違反行為だ」と一歩も引きません。

すったんもんだはありましたが、2年後(60年)には埋め立てられた池の畔に大田区立洗足池図書館がオープン。現在も同地にあり続けています。

 参照 : 昭和33年1月23日付の毎日新聞朝刊

   文 / 高木圭介
 

 

【日本全国電話・メール・WEB相談OK】介護職の無料転職サポートに申し込む

最新コラムなどをいち早くお届け!
公式LINEを友だちに追加する

お役立ち情報を配信中!
X(旧Twitter)公式アカウントをフォローする

介護職向けニュースを日々配信中!
公式Facebookをチェックする

SNSシェア

高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

高木圭介の執筆・監修記事