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ニュース 今日は何の日?雑学 2023/03/29

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【今日は何の日?】3月29日=『ゴルゴ13』が初のテレビ化(1971年) / 雑学ネタ帳

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 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

52年前の1971(昭和46)年。68(昭和43)年よりビッグコミック誌で連載中だった人気コミック『ゴルゴ13』(さいとう・たかを作)が初めてテレビ番組として放送されました。

年齢、国籍など一切不明。殺しの依頼しか受けない謎の男・デューク東郷ことゴルゴ13を主人公とした大人気劇画。当時の新聞では「おとな向けのフィーリング劇画」と、謎の呼称とともに紹介されていました。謎は謎のまま魅惑の余白とし、半世紀以上も愛されてきたゴルゴ13は、原作者のさいとう・たかをさんが2021年に84歳で死去して以降も、さいとう・プロダクションによる制作によって、連載が継続しています。

そんなゴルゴ13は73(昭和48)年に高倉健さん主演、77(昭和52)年に千葉真一さん主演で実写映画化。83(昭和58)年にはアニメ映画化され、2008年になって初めてテレビアニメ化されています。

では、月~金曜の深夜11時30分からTBS系にて15分番組として放送されていた71年版が何だったのか?というと、これは「ダイナビジョン方式(TBSの命名)」という非常に珍しい手法でした。アニメーションではなく、上質の原紙に描かれた絵を、コマ撮りではなく、実写カメラを使用して撮影していくという手法だったのです。1つの絵をアップにしたり、ロングにしたりして演出し、絵の流れを止めない、いわば紙芝居的な手法だったのです。

映画の世界では、4年前(昭和42年)に大島渚監督が白戸三平さんの名作『忍者武芸帳』を映画化した際に実験的に取り入れており、人気作品の待望のテレビ化にあたり、TBS側が「原作の劇画調を崩さないように」との配慮から、あえてアニメではないこの手法が採用されたのです。

そのため、テレビアニメ史からは除外され、かといってテレビドラマでもないという不思議な立ち位置。大の人気作品であるにも関わらず、なかば歴史から抹消されたような形となっています。

音楽は当時、ドラマ『プレイガール』や、この年に『ルパン三世』(第1作)の劇伴に、アダルトかつアンニュイな音楽を提供していた山下毅雄さんが担当。ナレーションはFM東京『ジェットストリーム』でおなじみの城達也さん。ゴルゴ13の声は新田昌玄さんが担当し、物語ごとに異なる女性出演者の声は、辺見マリさん大原麗子さんら、オトナのお色気のある声の主が毎回選ばれていました。

異色のテレビ作品となった『ゴルゴ13』ですが、放送はわずか3か月で終了。時代がやや早すぎたのかもしれませんね。

 参照 : 昭和46年3月3日付の読売新聞朝刊

    文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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