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ニュース 今日は何の日?雑学 2022/04/15

#ヘレン・ケラー#今日は何の日?#初来日#昭和12年#横浜港

【今日は何の日?】4月15日=ヘレン・ケラー女史が初来日(1937年) / 雑学ネタ帳

ヘレン・ケラー像(千葉中央公園).jpg

 千葉中央公園内にあるヘレンケラー像

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

85年前の1937(昭和12)年。視覚と聴覚に重度の障害を持ちつつ、世界各地を歴訪し、その生涯を障がい者教育や福祉の発展に尽くしたヘレン・ケラー女史が初来日しました。

横浜港に到着したケラー女史はこの時、56歳でした。かねて社会事業家の岩橋武夫さんの招聘で、来日が待たれていましたが、恩師であるサリヴァン先生が病床に伏していたこともあり、なかなか決心がつきませんでした。そのサリヴァン先生が10月に「日本に行っておあげなさい」と言い残して亡くなったことから、この来日が実現に至りました。

当時の新聞でも「奇蹟の聖母来る!」「聖女ケラー女史」などの見出しとともに大々的に報じられています。

しかし到着後に、さっそくアクシデント発生...。秘書のポリー・トンプソンさんとともに横浜港の待合室にいたところ、何者かによってカバンの中から赤皮の財布と大切な住所録を盗まれてしまいます。財布には日本円にして約250円が入っていたそうです。ところが、新聞でこのことが報じられると、たちまちケラー女史宛てに全国各地から支援の現金が送られてきました。その額は元の金額の約10倍にも達したそうです。

4月17日には日比谷公会堂にて「ヘレン・ケラー女史 市民歓迎会」が開催され、ケラー女史の挨拶の後、第2部では宮城道雄さんの箏吉田晴風さんの尺八による『春の海』(いわゆるお正月定番のアレです)が演奏されたり、東京聾唖学校生徒による唱歌、リズムダンス、吹奏楽や、東京聾話学校生徒によるリトミックなどが披露されました。

8月10日に横浜港から帰国したケラー女史は、戦後になっても48(昭和23)年、55(昭和30)年と、計3度にわたり来日。初めて日本の土を踏むと同時に泥棒被害には遭ってしまいましたが、日本を気に入ってくれていた様子ですね。 
 
 
 参照:昭和12年4月16付の朝日新聞朝刊

                       文 / 高木圭介


 

           

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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