【今日は何の日?】6月15日=サーカス火災で逃げ出したゾウが民家を破壊(1959年) / 雑学ネタ帳
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63年前の1959(昭和34)年。札幌神社大祭に湧く札幌の市街地で興行を行っていたサーカス小屋から出火し、逃げ出したゾウが近所の民家をメチャクチャに壊してしまう事件が起きました。
出火は午後2時50分頃。サーカス小屋は木製だったため火の回りが早く、軒を並べていた他のサーカス小屋にも引火してしまい、檻に閉じ込められていたライオン5頭、トラ2頭、サル7匹、イヌ3匹が焼死しました。各サーカス小屋ともに超満員で、火災でパニックとなった観客が悲鳴とともに逃げ回り、ゾウのキバで刺された少女をはじめ、重軽傷者が35人も出ました。
大分県から興行にやってきた八木猛獣サーカスで飼われているゾウのユウ子(メス10才)は、雑踏を避けて70~80㍍ほど離れた民家に踏み込んでしまいます。その時、奥さんは台所で後片づけ中、ご主人は奥の六畳間で書き物をしていましたが、大きな音に驚き、飛び出してみると、玄関から大きなゾウが入ってくるのを見て、さらにビックリ。奥さんはメリメリと倒れる戸の下敷きとなり、腕に2週間の打撲傷を負いました。
ユウ子は台所を踏みつぶし、ドスンドスンと奥の間に侵入。そのまま六畳間に座り込んでしまいますが、駆けつけた調教師と警官が、家の柱にロープを結びつけて外に引きずり出そうとしても、ただをこねて動きません。あとから駆けつけたゾウ使いになだめられ、やっとこさ元の場所へと連れ戻されたそうです。
調教師さんの話によりますと、「家の玄関がたまたま(普段住んでいる)ゾウ小屋の入口によく似ていたので、間違えて入ってしまったのでしょう」とのこと。
不幸にも多くの動物が焼死しましたが、人間の死者が1人も出なかったことは不幸中の幸いでした。札幌市内では最近、餌を求めて市街地にまで姿を現すクマに頭を悩ませていますが、63年前にはゾウが玄関から侵入してきたとは衝撃です。
参照 : 昭和34年6月16日付の毎日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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