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【今日は何の日?】7月14日=日活映画『幕末太陽傳』が封切り(1957年) / 雑学ネタ帳
現代の東海道品川宿の付近
65年前の1957(昭和32)年。「日活製作再開三周年記念」として制作されていた映画『幕末太陽傳』が公開となりました。
監督は6年後に45歳の若さで早世してしまう川島雄三さん。落語の『居残り佐平次』を軸に、他にも『品川心中』『三枚起請』などの要素もちりばめられた脚本は川島監督、今村昌平さん、田中啓一さんによる合同執筆となっています。
主演の佐平次役はフランキー堺さん。当時は人気ジャズドラマーのイメージが強かったのですが、この映画を機に俳優としての活動が中心になっていきます。
舞台は江戸時代末期の東海道品川宿(現在の京浜急行・北品川駅付近)の遊郭。女郎屋『相模屋』に居着いてしまった佐平次を中心に、女郎たちや品川宿の人々、幕末の志士たちの人間模様が描かれます。
日活の記念作品だけあり、南田洋子さん、左幸子さん、芦川いづみさん、石原裕次郎さん(高杉晋作)、小林旭さん(久坂玄端)、二谷英明さん(志道聞多)ら当時の日活スターが大挙出演しています。
映画の冒頭、翌年(58年)に赤線防止法が成立する直前、現代(とはいっても65年前)の相模屋(さがみホテル)付近の映像が加藤武さんのナレーションとともに流されます。
ラストシーンでは当初、品川宿を後に神奈川宿へと東海道を走り去っていく佐平次が、そのままスタジオを飛び出て、ちょんまげ姿のまま現代の街を走り抜けていくシーンが構想されていたそうですが、「わかりにくい」と現場の大反対を受けてボツに...。その驚きの構想は後に庵野秀明監督が『新世紀エヴァンゲリオン』のTVシリーズ最終回や劇場版のラストシーンのヒントにしているそうです。
史実でも、相模屋(通称・土蔵相模)は英国公使館焼き討ち事件の拠点となり、桜田門外の変(1860)で襲撃の主体となった水戸浪士17名が訣別の宴を行った場所としても知られています。商店街の中にあるファミリーマートとマンションが、その跡地となります。
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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