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【今日は何の日?】7月29日=連絡ミスで日曜朝の『時事放談』(TBS)が放送できず(1973年) / 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
49年前の1973(昭和48)年。1957(昭和32)年に放送スタートして以来、日曜朝の風物詩となっていた政治をテーマとした座談会番組『時事放談』が、ひょんな連絡ミスから18分遅れで放送開始する事故が起きました。
政治評論家の細川隆元さんをレギュラーとしたこの番組は生放送が基本。細川さんとこの日のゲスト・藤原弘達さん(政治評論家)は定刻通りにスタジオ入り。ところがスタジオは真っ暗。スタッフは誰もいません...。慌てた担当ディレクターがカメラマンや照明係を探し、さらにピンチヒッターを探すも、日曜朝とあって、思うようには集まりません。
ついに番組放送開始の朝8時30分となりましたが、急きょ「局の都合により、放映が遅れます」というテロップとともに、国民休暇村を映した『山と海と太陽』という環境映像を流して時間稼ぎ。完全に放送事故です。
やっとこさスタッフをかき集め、ようやく放送が始まったのは18分遅れの朝8時48分。細川さんと藤原さんは矢継ぎ早に国会問題や世間を騒がせていたハイジャック問題について語り出しましたが、すでに残り10分。あっとう間に番組は終了。最後に細川さんが「あと15分しかないのか? これでは言論弾圧だ!」と発言しました。
この発言が視聴者には、いつもは毒舌で鳴らす細川さんに対して、テレビ局側が意識的に発言をカットさせようとしたと誤解を招き、局には抗議電話が殺到したそうです。
実はこの事件、単なる連絡ミスが原因でした。細川さんはもともと、この時期、長野・軽井沢に避暑に出向いている予定で、その間、『時事放談』の放送は現地の信越放送から行う予定となっていました。ところが細川さんの予定が早めに帰京することに変更。番組もいつも通り、東京で収録することになりましたが、この変更がTBSスタッフに周知されておらず、カメラマンやスタッフが当日朝、局に不在だったというわけです。
テレビ史に残る珍事とも言えますが、何かとデリケートな問題を舌鋒鋭く扱う生放送番組だっただけに、さまざまな憶測を呼んでしまったようです。
参照 : 昭和48年7月30日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
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