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ニュース 今日は何の日?雑学 2022/09/06

#ソビエト連邦#ソ連#ベレンコ中尉#ミグ25#亡命#今日は何の日?#函館空港#昭和51年(1976年)の出来事

【今日は何の日?】9月6日=ソ連のベレンコ中尉が函館空港に強行着陸(1976年) / 雑学ネタ帳

函館空港.jpg

 上空から見た函館空港

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

46年前の1976(昭和51)年。ソビエト連邦軍ヴィクトル・ベレンコ中尉ミグ25戦闘機にて北海道・函館空港に強行着陸アメリカ合衆国への亡命を求めました。

米ソ冷戦の真っただ中にあった時代。ウラジオストクから約300km北東にあるチュグエフカ基地を訓練飛行で離陸したミグ25機のうち、ベレンコ中尉が操縦する1機がコースを外れ、飛行高度を下げてしまいます。

13時10分頃には日本のレーダーが捉え、領空侵犯の恐れがあるとして、航空自衛隊千歳基地からF-4EJ機がスクランブル発進。ベレンコ中尉が操縦するミグ25機は函館上空を3度にわたり旋回した後、13時50分頃、函館空港に強行着陸。当初は千歳空港へと着陸を考えていましたが、千歳周辺が曇っていたため函館に進路変更したそうです。ミグ25機の燃料は残り30秒程度しか飛行できないほど、ギリギリの着陸でした。

ベレンコ中尉の身柄は9月7日に東京へと移送され、9月8日には米国側が亡命受け入れを通告。9月9日、ベレンコ中尉は羽田の東京国際空港からノースウエスト便で米国へと出国していきました。

この事件を機に、直前に発売されていたプラモデルメーカー・長谷川製作所(現・ハセガワ)によるミグ25機の1/72プラモデルが異例のバカ売れ。事件から、わずか11日後に発売された週刊少年チャンピオン(秋田書店)に連載の『ブラック・ジャック』(手塚治虫作)では、さっそく、この事件をヒントにしたと思われる、一人息子の難病を治すために某国の軍人が戦闘機でブラック・ジャック邸の前に着陸するエピソード『空からきた子ども』が掲載されています。

また、この年に週刊少年ジャンプ(集英社)で連載スタートした『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(秋本治作)でも、ソ連から戦闘機で亡命してきたアレキサンダー・コブロフ少佐が、派出所の麗子巡査に「日本もそれほど自由な国ではない」と諭され、ソ連へと帰っていく『真夜中のパイロット!』というエピソードが存在しています。

 文 / 高木圭介
 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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