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【今日は何の日?】9月18日=蔵前国技館が開館(1954年) / 雑学ネタ帳
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68年前の1954(昭和29)年。大相撲の拠点・蔵前国技館がこの日に正式開館しました。
日本相撲協会は1909年(明治40)年に完成した日本初のドーム型鉄骨板張の洋風建築で「大鉄傘」の愛称で親しまれた旧両国国技館(のちに日大講堂)を本拠地としていましたが、終戦後にGHQ(連合国最高司令官総司令部)によって接収されてしまい、大相撲の興行ができなくなってしまいます。
興行場所を失った日本相撲協会は明治神宮外苑の野外会場や、日本橋浜町の仮説国技館にて興行を実施。戦時下の1941(昭和16)年に土地を購入していた蔵前に新国技館の建設を決定し、海軍厚木飛行場格納庫を解体した鉄骨を払い下げて仮設国技館を建設。翌1950年1月の春場所より、蔵前仮設国技館にて大相撲が開催され、4年後に仮設のまま正式開館を迎えました。
蔵前国技館は来たるべきテレビ中継時代に備え、享保年間から250年も続けられてきた土俵回りの天井を支える四本柱を撤廃して吊り天井式とし、観客席から土俵が見えやすくなるなど工夫が凝らされました。開館式では当時の横綱である千代の山と鏡里が三段構え(相撲の基本体を伝える、上段・中段・下段の構え)を披露しています。
大相撲以外にも、この頃に日本で興行が始まったプロレスやプロボクシングにも貸し出され、人気の大会場として親しまれ、建物の老朽化によって1984年(昭和59)年9月場所の千秋楽を最後に閉館しました。
蔵前国技館における最多優勝は、ともに16回の第48代横綱・大鵬と、第55代横綱・北の湖が記録していますが、蔵前最後の場所で賜杯を手にしたのは、意外や平幕の多賀竜だったことを憶えている人も多いことでしょう。
蔵前国技館の跡地は東京都に売却され、現在は東京都下水道局北部水道事務所になっています。
文 / 高木圭介
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