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【今日は何の日?】11月30日=都電杉並線(新宿駅前~荻窪駅前)が廃止(1963年) / 雑学ネタ帳
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59年前の1963(昭和38)年。東京・新宿駅前と国鉄荻窪駅前を結んでいた東京都電の杉並線(14番系統)が、この日の運行をもって廃止となりました。
この頃から自動車を中心とした道路交通量の増加や、地下鉄の開通によって都電、いわゆる「ちんちん電車」の廃止論が叫ばれていました。その第1弾の廃止路線となったのが、青梅街道を中心に走行し、前年(62年)1月にほぼ同じ場所を運行する営団地下鉄荻窪線(現・東京メトロ丸ノ内線)が開通したこともあり、利用者が激減していた杉並線だったのです。
もともとは1921(大正10)年に現在の西武鉄道によって開通した路線でしたが、戦後の51(昭和26)年になって東京都が西武鉄道から買収。当初は南口にあった荻窪駅前電停が、56(昭和31)年からは北口へと移設されるなど、路線や駅を微調整しながら都民に親しまれてました。
「永い間 ご愛用ありがとうございました」と彩られた「さよなら花電車」はこの日の午後2時30分に杉並車庫を出発。この時期、普段はガラガラとなっていた車内も、この日は無料だったこともあり、別れを惜しむ沿線住民や小学生でギッシリと満員に。車内はいつしか「蛍の光」の大合唱となり、その光景に運転士さんや車掌さんも涙を浮かべていたそうです。
この日の杉並線を皮切りに、72(昭和47)年11月まで続々と廃止され続けた都電は現在、32番系統(荒川車庫~早稲田)のみが都電荒川線(写真)として生き残っています。
昭和38年12月1日付の朝日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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