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【今日は何の日?】12月18日=上野公園の西郷隆盛像が除幕式(1898年) / 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
124年前の1898(明治31)年。昔も今も東京のランドマークであり続ける上野公園の西郷隆盛像が除幕されました。
西南戦争で敗れ、西郷さんが49歳にして自決したのは1877(明治10)年のこと。死後21年にして銅像が建立されたことになります。2022年現在に置き換えると、2001年に亡くなられた方の銅像がお披露目された感覚ですね。
建立に上野の地が選ばれたのは、戊辰戦争中の上野戦争における「黒門口の戦」において薩摩兵が奮戦したゆかりの土地ということが由来しているそうです。西郷像の下にある上野駅も、15年前(1883年)に開業したばかりでした。
明治新政府で「朝敵」とされてきた西郷さんですが、1889(明治22)年の大日本帝国憲法発布に伴う大赦によって、汚名が解かれることとなり、同時に旧薩摩藩出身者たちを中心に銅像の建設計画が高まっていたのです。
宮内省から500円の下賜、全国から2万5,000人余りの有志から集まった寄付金をもとに造られた西郷像は、像本体が高村光雲さん、その横にいる愛犬のツンが後藤貞行さん制作。鋳造が岡崎雪聲さん、台座が塚本靖さんの設計となっています。
西郷像は下から見上げることがほとんどなので、実際の大きさは分かりづらいのですが、身長370.1㎝、胸囲256cm、足の大きさ55.1cmと、実はかなりの大型。顔がかなり大きめなのは、実際の西郷さんがデカ頭だったのではなく、下から見上げた場合の遠近法をも計算したうえでの設計だからだそうです。
この除幕式に招かれた西郷夫人の糸子さんは、銅像との対面後に「うちの主人はこんなお人じゃなかったですよ」と、銅像が生前の西郷本人と似ていないことを指摘。明治初期のことゆえ、西郷さん本人と確証できる写真が残っていなかったことが原因だそうです。
西郷像は死後60年後の1937(昭和12)年に西郷さんが自決した鹿児島県城山町にも建立。こちらは着流し姿の上野公園版とは違って、陸軍大将時代の軍服姿と正装です。また死後111年後となる1988(昭和63)年にも、鹿児島空港にほど近い霧島市内の西郷公園に、紋付き羽織袴姿の西郷像が建立されています。
ちなみに3つの西郷像の大きさランキングですが、もっとも大きいのが西郷公園のもので10.5mと、もはや大仏サイズ。2位が軍服姿の城山公園のもので5.76m、最も有名な上野公園の銅像(3.7m)は3位となっています。
文 / 高木圭介
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