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【今日は何の日?】2月14日=田園調布の住宅街でヒグマが射殺(1951年) / 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
72年前の1951(昭和26)年。雪が降る東京・大田区田園調布の住宅街で逃げ出したヒグマ(5才・メス)が警察官に射殺されるという事件が起きました。
ヒグマは大田区田園調布に79(昭和54)年まで存在していた遊園地「多摩川園」内の小動物園にて飼育されていた花子。3年前(48)年に北海道の山奥で捕獲され、昭和医大の歯科部長が3万円也で買い取り、同園の檻で飼育されることとなり、園を訪れた子どもたちの人気者になっていました。
42~43貫(約160キロ)もある花子は、多摩川園の南側、多摩川方面の場所に置かれた檻で飼育されていましたが、午後1時30分ごろに扉を閉める針金を引きちぎって檻の外へと出てしまった模様です。檻の外に立つ花子の姿を目撃した多摩川園事務所では、ただちに警視庁東調布署(現・田園調布警察署)へと通報します。
降り積もる雪を見て、故郷(北海道)を思い出したのでしょうか? 花子は飼育員さんの家に上がり込むと、タンスや鏡台を引っ繰り返すなど大暴れ。裏山へと登ると山側を多摩川園の柵沿いに歩き、北側の田園調布駅方面にある「どりこの坂」沿いに下って、柵を乗り越えては東急目蒲線(現・目黒線)と東横線の線路を横切り、住宅街へと進入すると、のっしのしと歩き回ります。
駆けつけた警官隊は、もはや生け捕りは無理と判断してピストルを発射。これで、さらに野性に戻ってしまった花子は牙をむいて警官隊に襲いかからんとします。全身に銃弾を浴びた花子は、午後2時30分ごろ、11発目の銃弾で眉間を撃ち抜かれたところで絶命。その場所はフランシスコ修道院前の道路でした。現在も東横線や目黒線の車窓から見える教会の付近です。
この日は平日(水曜)で、さらに雪が降っていたため、遊園地内にお客さんがほとんどいなかったこと、線路を横切った花子が電車と衝突しなかったこと、花子が現場からほど近い多摩川台公園の藪の中へと逃げ込まなかったこと......などは不幸中の幸いでしたが、あの閑静な住宅街にヒグマが逃げ出し、射殺されていたとは驚きですね。
参照 : 昭和26年2月15日付の朝日新聞、毎日新聞、日本経済新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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