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ニュース 今日は何の日?雑学 2023/03/24

#WBA#WBC#クリーブランド#シルベスター・スタローン#チャック・ウェプナー#ボクシング#モハメド・アリ#ロッキー#今日は何の日?#茶番劇

【今日は何の日?】3月24日=モハメド・アリが"かませ犬"のチャック・ウェプナーに大苦戦(1975年) / 雑学ネタ帳

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 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

48年前の1975(昭和50)年。米オハイオ州クリーブランド・コロシアムで行われたプロ・ボクシング世界ヘビー級選手権(WBA&WBC)で、王者のモハメド・アリが"かませ犬"挑戦者とされたチャック・ウェプナーと対戦して防衛を果たすも、思わぬ大苦戦を喫し、世界中を驚かせました。

王者・アリは4か月前にザイール共和国(現・コンゴ民主共和国)の首都・キンシャサにて、当時、最強の王者と謳われたジョーシ・フォアマンを下し、史上2人目となる同王座返り咲きを果たしたばかり。その模様は「キンシャサの奇跡」として現在も語り継がれています。

初防衛戦となったこの試合。アリ陣営が指名した挑戦者はほぼ無名のウェプナー。当時33歳だったアリは、すでに「ピークは過ぎた」と称されていましたが、挑戦者のウェプナーはそれを上回る36歳。ファイトマネーもアリが150万ドル(約4億5,000万円)ならば、ウェプナーはわずかに10万ドル(約3,000万円)と、あまりの格差に、明らかに格下で安全パイと目されるウェプナーを選んだことは明白。この対戦は試合前から「茶番劇」と非難を集めていました。

ところがゴングが鳴ると、ウェプナーが思わぬ健闘を見せます。9Rにはウェプナーが放った右フックがアリのワキ腹を直撃し、王者がまさかのダウン。アリの表情にも焦りが見え始め、試合はまさかまさかで最終の15Rに突入。誰もが判定決着を予想する中、アリの左フックがウェプナーのアゴに入り、続けざまに右ストレート。アリのTKO勝利が告げられたのはラスト19秒、15Rの2分41秒のことでした。敗れはしたものの思わぬ大善戦により、無名だったウェプナーの株は急上昇したのでした。

この試合をテレビ観戦し、大いに心を揺さぶられたのが、同じく無名で極貧生活を送っていた売れない俳優だったシルベスター・スタローンでした。ニューヨークのスラム街で育ち、少年院、刑務所に服役中にボクシングと出会い、出所後の27歳でプロデビューしたというウェプナーの境遇に自らを重ね合わせたスタローンが、わずか3日で一気に脚本を書き上げたのが、のちに世界的大ヒットシリーズとなる映画『ロッキー』だったのです。 
 
試合前から茶番劇と酷評されていた格差タイトルマッチは、こうしてボクシング映画の代表作を生み出すきっかけとなったのでした。

 参照 : 昭和50年3月26日付の読売新聞朝刊

        文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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