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ニュース 今日は何の日?雑学 2023/04/04

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【今日は何の日?】4月4日=経営危機の東京12チャンネルが1日5時間半放送に(1966年) / 雑学ネタ帳

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 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

57年前の1966(昭和41)年。64(昭和39)年4月の開局から2年足らずで経営危機に陥っていた東京12チャンネル(現・テレビ東京)が、この日から1日の放送時間を「5時間半」、日曜に限っては「4時間」へと変更しました。

東京12チャンネルは財団法人化学技術振興財団を母体して開局。科学教育を目的として開局されたため、国からも科学技術教育番組が60%、一般教養番組が15%、教養・報道番組が25%とする厳しい条件付きで放送免許を交付されていたのでした。

民放局でありつつコマーシャルを入れない同局の方針は、すぐに破綻をきたし、たちまち経営危機に陥ります。NHKとの吸収、合併案も浮上しましたが、それも流れてしまったため、この日より、放送時間を大幅に短縮することで危機を乗り越えようとしたのです。4月3日までの新聞テレビ欄の東京12チャンネル枠の上部には「ストのため一部番組に変更があるかも知れません」なる、不穏な一文が表記されている始末でした。

この日からの総放送5時間半編成の内訳は、午前10時の放送開始から午前11時30分までが通信教育、午前11時30分から午後5時までは放送休止。午後5時から午後6時30分までが通信教育、午後6時30分から午後9時までが教育&報道。それにて放送終了という短縮プログラムでした。

それまで普通に放送されていた映画やドラマ、海外アニメ、落語、音楽番組、高校野球中継など娯楽色のある番組は4月3日をもって終了。人気の高かった『ゴールデン・ポップス・コンサート 題名のない音楽会』は、『題名のない音楽会』としてNETテレビ(現・テレビ朝日)へと移籍。全麦連がスポンサーとなり麦食を推奨していた『一粒の麦』は日本テレビへと移籍。看板番組だった科学ドキュメンタリー『未知への挑戦』や、視聴者参加討論番組の草分け『異議あり』は終了に至りました。

この「5時間半」時代は約1年にわたって続きました。その間に、他の在京テレビ局が「科学テレビ協力委員会」を立ち上げて協力体制を作り、各局から協力委員が同局へと派遣されたうえで経営再建策が計られます。新たにCMが放送されることとなり、ようやく朝から晩まで放送が続く元の編成に戻ったのは翌年(67年)4月10日(月曜)のことでした。

現在、多種多様にして硬軟自在な「娯楽の王様」的な編成を誇るテレ東にも、こんな悪戦苦闘の時代があったのですね。

 参照 : 昭和41年3月21日付の読売新聞朝刊

    文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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