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ニュース 今日は何の日?雑学 2023/05/02

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【今日は何の日?】5月2日=世界新記録!蒲田渡線橋の難工事がスタート(1961年) / 雑学ネタ帳

蒲田駅付近.jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

62年前の1961(昭和36)年。東京都大田区の国鉄(現・JR東日本)蒲田駅南側の東海道線環状八号線の交差地点で「開かずの踏切」を解消すべく、建設が決定した蒲田渡線橋(跨線橋)の難工事が深夜0時にスタートしました。

渡線橋は長さ60.2メートル幅19.5メートル総重量552トンの巨大なローゼ式アーチ桁橋を東海道線の線路上にまたがせるいう難しいもの。世界でも珍しい台車を使用した「縦引き工法(送り出し架設工法)」が採用されました。仮に工事中にバランスを崩し、巨大アーチが線路上に落下ともなれば、日本の大動脈たる東海道線が完全に遮断されてしまう大惨事となります。 

1日の午後10時頃より、近くの道路はストップ。現場の作業指揮所や警備本部には、国鉄や東京都建設局の関係者や技術者が約100人、国鉄東京公安室から係員が詰めかけ、近所の人たちも合わせると約500人がハラハラと見守る中、緊張感が入り混じった物々しい空気が漂います。午前1時10分に東海道線、午前1時40分には京浜東北線の送電が切られ、1時50分より、ぶっつけ本番の難工事がスタートしました。

ウインチ2台の轟音、合図の笛が鳴り響く中、照明灯に照らされ、夜間に浮かび上がったマンモスブリッジは未塗装のためまだ赤茶色。上下左右から直径16ミリのワイヤー64本に引っ張られ、徐々に線路上へとせり出し、毎分1メートルというノロノロスピードを維持したまま移動。午前3時10分、やっと29メートル先の線路の中に建てられた橋脚上に固定され、午前3時40分に巨大アーチの架設が終了しました。

それまで300トンの鉄橋架設が世界記録となっていたため、552トンの蒲田渡線橋の架設は、この時点における世界記録を達成。その後、路面や橋げたの工事などが進められ、62年春の完成を目指すことになります。

この渡線橋の完成により、64(昭和39)年の東京オリンピック開催に向けて、羽田空港から世田谷方面への輸送を担う環八最大の難所が解消されることとなりました。
 
 参照 : 昭和36年5月2日付の毎日新聞朝刊

  文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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