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ニュース 今日は何の日?雑学 2023/05/21

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【今日は何の日?】5月21日=千葉・松戸市名物のアイデア市長が急死(1973年) / 雑学ネタ帳

千葉・松戸市役所.jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

ちょうど半世紀前の1973(昭和48)年。千葉県松戸市で"アイデア市長"として全国にその名を知られていた松本清市長が松戸市立病院で死去しました。享年64。5月4日から肺炎のため入院しており、松本市長の急死は松戸市のみならず、全国に衝撃を与えました。

松本さんは69(昭和44)年1月に初当選し市長就任後、9月には市役所内に「すぐやる課」を創設。それまでお役所仕事の代名詞とされた「たらい回し」や「あと回し」といったネガティブな印象を払拭したのでした。その後も「住民票などの出前係」「小鳥を呼ぶ係」「ながいき課」「しあわせ課」など、新しい課や係を次々と生み出し、アイデア市長として全国にその名と話題を知らしめました。

松本さんは常々「アイデアとはやりくりだと理解している。やりくりをしなければ今の地方自治体は何もできない」と語っており、その言葉通りに次々とやりくりを実行し続けました。松戸市内の市道の100%を舗装したり、松戸市立の全小学校、中学校に体育館、プールを建設したのも松本市長時代のことです。

遊びに興味はない。やることは仕事だけ」とも語っていた松本市長は、就任以来、市長給与やボーナスにはいっさい手をつけず、それら全額2,300万円也を積み立てて、長野・軽井沢の松戸市林間学校施設や、八丈島の市民保養所の建設資金の一部にあてていたそうです。

では、松本さんはどうやって生活していたかというと、もともとは戦前の1932(昭和7)年に松戸市小金に「松本薬舗」を個人創業。戦後も関東一円に60数軒ものチェーン展開をする、やり手の薬局経営者だったのです。市長の名前をカタカナ表記にすると、すぐにお分かりかと思いますが、松本市長こそがドラッグストアチェーン「マツモトキヨシ」の創業者です。 

松戸市で創業した「マツキヨ」は現在、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーとして全国展開しております。かつて松戸市の名物だったアイデア市長の名前が、亡くなられて半世紀後にドラッグストアチェーンの名称として、老若男女に慣れ親しまれ続けているというのも面白い話ですね。
 
 参照 : 昭和48年5月21日付の朝日新聞夕刊
 

       文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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