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【今日は何の日?】5月22日=三億円事件の"道具一式"ポスターが配布(1969年) / 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
54年前の1969(昭和44)年。前年(68)12月に東京・府中市内で発生した三億円事件の捜査が難航する中、警視庁府中署特捜本部が、犯人が現場に残した多数の遺留品の中から、直接の手がかりとなりそうな20品目をカラー印刷した手配書を55万枚作成。三多摩地区(23区以外の東京西部地域)の65万世帯の約7割に戸別配布しました。
大手PR業者に作成を依頼したというこの手配書は、従来のモノとはかなり毛色が違っており、新聞紙サイズにカラー印刷されたビジュアルを重視したものとなっていました。
ご存知、白バイ警官に扮した犯人のモンタージュ写真を中央に、奪われた連続ナンバーの500円札紙幣(写真)の番号「XF227001A~XF229000A」や、犯行に使われた2台のトヨタ・カローラ、ヤマハのオートバイ、ダイナマイトに見せかけた発煙筒、レインコート、ハンチング帽など、計20種の遺留品のカラー写真が刷り込まれ、「上記の遺留品にお気づきの方は本部までお電話下さい(恐れ入りますが犯人逮捕の日まで捨てずにご保存ください)」と呼びかけられています。
このポスターの作成費用は1枚につき5円50銭。捜査本部は計350万円を投じたこととなり、これは警視庁初の三多摩地区全域によるポスター作戦だったそうです。
捜査が難航する中、聞き込みにあたる本部員たちのほとんどが、本物の遺留品の実物を目にしたことがない状態でした。このカラー手配書ポスターには、オートバイの改造前と改造後、ニセ白バイにつけられた部品、銀行への脅迫状に使われたふろしき、脅迫状作成に使われた雑誌「近代映画」や、発煙筒の外側に巻かれていた雑誌「電波科学(のちの「エレクトロニクスライフ」「パソコンライフ」誌)」など、犯人が使用した小道具が色彩豊かなカラー写真で印刷されていたため、捜査する側にとっても、とても役立つ資料となったそうです。
このポスターは各世帯に配布されたほか、10万枚が街角の掲示板、銭湯、理髪店、ガソリンスタンドなど人目につきやすい場所に掲示され、大いに効果が期待されましたが、結局、犯人が逮捕されることはありませんでした。
参照 : 昭和44年5月22日付の読売新聞夕刊、5月23日付の読売新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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