Produce by マイナビ介護職 マイナビ介護職

介護の未来ラボ -根を張って未来へ伸びる-

ニュース 今日は何の日?雑学 2023/08/28

#ナハ11型#ハツカネズミ#メラミン化粧板#上川郡#今日は何の日?#北海道#国鉄#急行きたぐに#新得町#旧根室本線#昭和48年#火だるま列車#狩勝実験線

【今日は何の日?】8月28日=国鉄が北海道で"火だるま列車"実験(1973年)/ 雑学ネタ帳

列車火災.jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

ちょうど半世紀前の1973(昭和48)年。国鉄は列車火災の惨事を防ぐためのデータ収集のため、旧根室本線の狩勝実験線(北海道上川郡新得町)にて、国内初となる走行中の列車に火を放って、燃やしてしまうという火炎実験を行いました。

前年(72年)に北陸トンネル内で「急行きたぐに」が炎上。30人の死者、703人もの重軽傷者を出してしまった国鉄では、本社内に鉄道火災対策技術委員会を設置。火災対策が急務となっていました。

すでに停車中の客車を燃やして、その燃焼速度などを調べる実験は実施済み。この実験は走行中の列車火災の火が、どう燃え広がるか? そして燃えにくい内装材は何か?などを調べることが主な目的です。都心部では不可能な走行中の列車を火だるまにする実験には、田中利明副技師長ら国鉄の技術陣約200人、そして消防車とともに待機する消防隊が見守る中で行われました。

正午すぎ。蒸気機関車に引っ張られた5両編成の列車が現地に到着。前後には防護車、調整用の客車を2両ずつ編成し、真ん中に「急行きたぐに」と同じくナハ11型客車が編成。その天井、内張りのハードボードをアルミ素材のメラミン化粧板に替えるなど、燃えにくい仕様に改良してあります。その車両内にアルコールを撒いて引火し、走行中の車両が燃え上がりました。

塗料などから出る有毒ガスが、乗客に及ぼす影響を調べるために、ハツカネズミを10匹乗せたうえで、約4kmの実験線を最高速度60kmで走行したそうです。

8月30日、9月1日には防火用に改良していない通常の車両を使用して、同じく火だるま列車実験が行われ、その違いを貴重なデータとして蓄積させたのでした。

 
 参照 : 昭和48年8月28日付の読売新聞夕刊

      文 / 高木圭介

【日本全国電話・メール・WEB相談OK】介護職の無料転職サポートに申し込む

最新コラムなどをいち早くお届け!
公式LINEを友だちに追加する

お役立ち情報を配信中!
X(旧Twitter)公式アカウントをフォローする

介護職向けニュースを日々配信中!
公式Facebookをチェックする

SNSシェア

高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

高木圭介の執筆・監修記事