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【今日は何の日?】9月29日=ナショナルキッドの異色回「一日だけの休日」が放送される(1960年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
63年前の1960(昭和35)年。 この日の夕方6時15分からNETテレビ(現・テレビ朝日)で子どもたちに大人気の『ナショナルキッド』(松下電器提供)にて、かなりの異色回「一日だけの休日」(第9話)が放送されました。
ヒーロー番組といえば、主人公と悪漢によるバトルシーンこそが目玉ですが、この日はナショナルキッドは1度も戦うことがありませんでした。毎週、敵であるインカ金星人とバトルを繰り広げていたナショナルキッドですが、この日ばかりはつかの間の休日。正体の旗竜作として、自身の研究所で暮らす少年探偵グループとともに多摩川の河川敷(東京・調布市の多摩川原橋あたり)にハイキングにやってきます。
63年前だけあり、まだ上流に稲城大橋もなく、下流に京王相模原線の橋も存在しないため、その風景は相当にだだっ広く見え、土手の上にはボンネット式のバスが走行しています。
河川敷で遊ぶメンバーが飛ばして遊んでいた模型飛行機が土手を越え、民家の庭へと墜落。拾いに行くと、そこで小児マヒのため足が不自由で歩けない少年と出会います。
メンバーがナショナルキッドの知り合いであることを知った小児マヒの少年は激しく反応し、自分もキッドに会いたがります。それを伝え聞いた旗竜作はナショナルキッドに変身して、少年に会いに来てくれたばかりか、歩けない少年をひょいと小脇に抱えて空を飛び、空の散歩と洒落込みます。自宅の庭から宇宙人に連れ去られる息子を笑顔で見送る少年のお母さんもどうかしています...。
空中散歩から帰還後のキッドは突如、厳しい表情で少年を叱責し「成せば成る。成さねば成らぬ何事も。成らぬは人の成さぬなりけり」などと、宇宙人とは思えぬ説教を始め、少年を自力で歩かせようとします。少年は何度も「ダメだ...」と倒れ込んでしまいますが、「私は気の弱い子どもは嫌いだ!」と、さらにスパルタぶりは加速。
シチュエーションだけは、のちの「ハイジとクララ」と一緒ですが、厳しいキッドはついに少年を歩かせることに成功。そこにハイジのような感動の大団円はなく、キッドは何か重大な急用に呼び出され、再び大空に向かって飛び立つのでした。
国産ヒーロー番組の黎明期に大人気だったナショナルキッドですが、このような異色回があったとは驚きですね。
参照 : 昭和35年9月29日付の読売新聞夕刊
文 / 高木圭介
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