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【今日は何の日?】10月23日=南極観測用の雪上車が都内をパレード(1956年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
67年前の1956(昭和31)年。第1次南極地域観測隊に参加するために製造された雪上車4台が、小松製作所(神奈川県川崎市)にて完成。テスト運転も兼ねて都内を"パレード"しました。
製作費は1台につき約500万円也。雪と氷に囲まれた南極でも目立つように、まるで消防車のように真っ赤に塗装されました。105馬力で時速は45km。方向探知器、無線、マグネットコンパスが搭載された当時の最新式です。
雪上車は未知なる南極における、あらゆる事態に備えられており、4台のうち1台がレッカー車(起重機車)仕様。4台のうち3台がガソリン車で、1台だけはディーゼル車となっていました。
午前9時30分に、小松製作所を出発した4台の雪上車は第一京浜国道を北上し、六郷橋を渡って都内へと入り、品川、虎ノ門、田村町、皇居前、大手町、昭和通りをパレード。途中、立ち寄った文部省(現・文部科学省)では、清瀬一郎文部大臣も顔を出して、観測隊の永田武隊長らから熱心に説明を受けた後、雪上車に試乗。大臣も「南極で乗っているような気がしたよ。アスファルトが固い氷に思えてね」と思わず笑顔を振りまいていたそうです。
それまでは犬ぞりによる運搬が主流だった南極において、4台の雪上車は翌57(昭和32)年の昭和基地完成に向けた作業、その後も物資の運搬、隊員の移動にとに大活躍したそうです。
参照 : 昭和31年10月23日付の朝日新聞夕刊
文 / 高木圭介
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