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【今日は何の日?】11月1日=伊藤博文が描かれた新1,000円札がお目見え(1963年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
ちょうど60年前の1963(昭和38)年。初代内閣総理大臣・伊藤博文の肖像画がデザインされた新1,000円札がこの日より、全国の市中銀行などの窓口から一斉に初お目見えしました。
1,000円札の歴史は浅く、その誕生は戦後になってからのこと。インフレ抑制のために45(昭和20)年に発行されたものの、すぐに失効された初代(甲券)は日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の肖像画。本格的に初流通した50(昭和25)年発行の2代目(B号券)は聖徳太子の肖像画となっており、この伊藤博文のものは3代目(C号券)となります。
新1,000円札は大きさこそ、それまでの聖徳太子とほぼ同じでしたが、中身はかなりリニューアルされています。図柄は表が伊藤博文の肖像画、裏は日銀本店(東京・日本橋)の建物が描かれ、偽造防止のため従来のお札よりも肖像画部分を大きくし、ヒゲや顔つきなども精密に再現され、お札のまわりにあるワクを外して、開放的なイメージを心がけました。
そのほかにも、それまでは中央に位置したスキ入れ(横顔のスカシ)を模様のない左側の余白へと移し、配色も従来のくすんだ色から一変し、赤・茶・紫・緑・オリーブ・灰紫などを使用し、表面が10色、裏面が5色と計15色も使用し、全体として明るく近代的な印象を与えることに成功しました。
この日、日銀の全国本支店に準備された新1,000円札は全部で1億8,000万枚(1,800億円分)。日本橋の日銀本店発券局出納課の窓口は、新札を受け取るために詰めかけた各市中銀行の職員たちで、てんてこ舞いだったそうです。
窓口で新札を受け取った人たちの感想は「モダンでいい」「開放的すぎてありがたみがないようだ」とまちまち。全体としては「明るい」が大勢を占め、なかなかの好評だったと言えます。
これまでの通例として新紙幣の第1号は、時の総理大臣や日銀総裁などに贈られてきましたが、今回の「A-000001-A」紙幣は、山際正道・日銀総裁による個人的な好意として、伊藤博文ゆかりの山口県熊毛郡大和村(現・山口県光市)の伊藤公記念館(現・伊藤公資料館)へと贈られました。
いよいよ来年上半期には、6代目となる北里柴三郎博士の肖像画が描かれた新1,000円札がお目見えします。
参照 : 昭和38年11月1日付の読売新聞夕刊
文 / 高木圭介
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