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【今日は何の日?】11月11日=塩酸騒ぎで東武東上線が運休(1975年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
48年前の1975(昭和50)年。朝のラッシュ時となる午前8時ごろ、東武東上線の上板橋~ときわ台間(東京都板橋区南常盤台2丁目)を走行中だった森林公園発池袋行きの準急電車(8両編成)の4両目車内で、会社員男性(32)が手に下げていたボストンバッグの中から塩酸0.5リットルがこぼれ出しました。
バッグの底を焼き切った塩酸は車内へと流れ出し、そばにいた会社員女性(21)の左足にかかり、車内はたちまち白煙と強い刺激臭がたちこめて大騒ぎに。男性は直ちに非常コックを開けて、電車は急停止しました。
すし詰めだった車内の乗客約320人は、身の危険を感じつつドアを押し開いては次々と線路上へと飛び降りて緊急避難。中でも爆発やテロとカン違いした約50人は、そのまま約1km先のときわ台駅(写真)まで逃げたそうです。
残りの乗客は不安な表情で線路わきで待機し、車掌さんが車内を水洗いし終わるのを待って、再び車内へと乗り込みましたが、ラッシュ時の思わぬハプニングに、その表情は一様に青ざめていたそうです。塩酸がかかってしまった女性会社員は、靴下の一部をこがし、左足に軽い火傷を負いました。
この塩酸騒動により、電車は現場に22分停車したのをはじめ、上下6本が運休。約2時間もダイヤが乱れ、時間帯が時間帯だけに通勤通学客ら約7万人の足が乱れました。
騒動の張本人である男性の正体はテロリストなどではなく、ビル清掃会社に勤務するサラリーマンでした。この日もビル清掃用に1.5リットルの塩酸を缶(容量4リットル)に入れて、バッグに詰めて通勤していましたが、振動で揺れて押されて、カンが倒れ、やがて押しブタが開いてしまい塩酸が流出してしまった模様です。
警視庁板橋署では、男性を業務上過失傷害の疑いで書類送検する方針です。
参照 : 昭和50年11月11日付の読売新聞夕刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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