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【今日は何の日?】12月24日=防衛庁で白昼、違法おげれつビデオ観賞会(1983年)/ 雑学ネタ帳
《画像はイメージです》
ちょうど40年前の1983(昭和58)年。この日の昼下がり、防衛庁の航空幕僚監部総務課の事務室にて、一等空佐の総務課長(51歳)ら約10人が、違法のノーカット版ポルノビデオ(いわゆる裏ビデオ)の観賞会を開き、「役所の事務室でポルノとは、あまりに規律が乱れている。監部自衛官の品位に欠ける」と同庁内で問題視される事態となりました。
この時期、家庭用のビデオデッキの普及に合わせて、世に出回り始めたのがポルノビデオ。まだAV(アダルト・ビデオ)という言葉は一般的ではありませんでした。あまり表立って語られることはありませんが、AVの存在がビデオデッキ普及に一役買ったことは間違いないでしょう。
航空自衛隊の参謀本部と呼ぶべき航空幕僚監部の総務課には、TVのニュースや自衛隊関連の番組を録画するために、かなり早い時期からビデオデッキが設置されていました。
問題のポルノビデオは『㊙避暑地からみ腰』なる45分程度の作品。このビデオは、冬のボーナスでビデオデッキを購入していた課員の1人が自宅で見るために知人から借りてきたもので、そのことを課内で話していたところ、他の課員たちも「見たい!」と言い出し、同課に備え付けられたビデオデッキを使用して皆で観賞するという運びになったとか。まるで男子校の放課後かこち亀の一場面のような光景です。
この日は土曜日で半ドン。しかもクリスマスイブとあり、同課の女性職員は午後1時過ぎには退庁済み。こういう時、男子の団結力は凄まじいモノがあります。30人の課員のうち、約10人の課員が観賞会参加を表明。課長が画面の真正面、つまりは特等席に座り、まるで陣頭指揮をとるかのように上映会がスタートしたそうな...。
ちなみにこのビデオ、参加者は「避暑地でテニスのパートナーとなった男女がベッドを共にするようなストーリーだった」と供述。「描写も極めて露骨で、非合法のものであった」と、ブツが裏ビデオであったことも認めていたとか。
土曜午後の観賞会を問題視された課長は「私がおりながら、こういう事態を起こし、誠に申し訳ない。内容はさほどのものではなく、テレビの深夜番組に毛の生えた程度だった」と反省していたそうです。
家庭用ビデオが普及し始めた時代ならではの珍事ともいえますが、本当に問題視された部分は「勤務場所でのおげれつビデオ観賞」or「視聴していたビデオが違法」のどちらだったのか?は極めて曖昧でした。
参照 : 昭和58年12月25日付の朝日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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