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【今日は何の日?】1月1日=辰年の到来で上野動物園が困る(1952年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
72年前の1952(昭和27)年。東京・上野動物園では例年、お正月にその年の干支の動物のオリを展示し、来園する子どもたちに干支の動物に親しんでもらう企画を実施していました。前年はウサギ、前々年はトラ、その前はウシといった具合に展示は盛り上がっていたそうです。
ところが、この年は辰年。つまり、地球のどこかから龍を連れてこなければなりません。そもそも架空の生き物である以上、この企画はお手上げです。
こういう場合、タツノオトシゴを入れた水槽を用意してごまかす手などもありますが、勤勉な上野動物園職員は前年暮れから「せめて似たような動物でも」と必死に文献を読み漁っては代替案を探っていたそうな。
結局、龍の代役は見つけられずにギブアップ。今度は玩具研究家として知られる有坂与太郎氏らに協力を仰ぎます。そこで戦後のほんの一時期、おサルの電車の隣にあった映画館「かもしか座」(46~49年)の跡地に、間口六間ほどの場所に張り子の龍や、龍が描かれた絵ダコなど50点を展示するという作戦に切り替えたのです。
ところが。元日、1月2日とも、上野動物園にはそれぞれ約3万人ものお客さんが入場したものの、そのほとんどは龍の展示物には目もくれず、ほぼそのままスルー......。
動物園のスタッフたちは「やっぱり生き物でないとね...」とガックリしていたそうです。
参照 : 昭和27年1月3日付の朝日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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