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ニュース 今日は何の日?雑学 2024/01/16

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【今日は何の日?】1月16日=木下恵介アワー『おやじ太鼓』が放送スタート(1968年)/ 雑学ネタ帳

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 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

56年前の1968(昭和43)年。64(昭和39)年よりTBSの火曜夜9台の人気枠だった木下恵介アワーで、この日から『おやじ太鼓』が放送開始しました。

一代のたたき上げで財を成した建築会社の社長・鶴亀次郎(進藤英太郎さん)と、いつも和服姿で夫を巧みにコントロールしつつ、子どもたちには優しい良妻賢母を絵に描いたような妻・愛子(風見章子さん)と、7人の子どもたちを軸に、お手伝いさんや、子どもたちの恋人や友人らも巻き込んだホームコメディの傑作でした。戦後の貧しい生活が描かれたドラマは多かったものの、このドラマは田園調布の高級住宅街に住む、お金持ち一家のドタバタ生活が描かれました。 

一家の主である亀次郎が帰宅すると、お手伝いさんによってドラが鳴らされ、在宅中の家族全員が玄関に揃ってお出迎え。3度の食事も座卓にて一家全員が揃ってが基本。これを怠ると、たちまち亀次郎のカミナリが落ちます。そのやかましいカミナリは子どもたちに「おやじ太鼓」とあだ名され、歌まで作られている(あおい輝彦さんが歌う主題歌がソレ)ほど。

最近も、BS松竹東急や首都圏の独立局で再放送されたことで、今また魅力が再発見されていますが、令和の世の視点から見返すと、時代劇かと感じてしまうほど、一家における父親の威厳が強調されています。本放送当時、TBSでは夜9時から『おやじ太鼓』、続く9時30分からは米国産ホームコメデイの傑作『奥さまは魔女』が放送されており、日米の家庭運営における違いを思い知らされた家庭も多かったようです。

脚本は木下恵介さんと、昨年(2023年)11月に亡くなった山田太一さんが担当。キャラクター設定が秀逸で、7人の兄妹の個性がそれぞれ際立ち、ドラマを飽きさせないのはさすがです。当初は全26回の予定でしたが、好評のため39回まで延長され、半年後(69年4月)から、残り26回が放送され、5クールの全65話となりました。

長男・武男(園井啓介さん=父の会社に社長秘書として勤務。父親に頭が上がらず)、次男・洋二(西川宏さん=戦災で足が不自由に。ピアノが得意で絵本作家志望)、長女・秋子(香山美子さん=出版社に勤務。亀次郎が許さないために恋人=竹脇無我さんとなかなか結婚できずイライラ)、三男・三郎(津坂匡章さん=二浪して大学生。お調子者)、次女・幸子(高梨木聖さん=大学生。学生運動に夢中)、四男・敬四郎(あおい輝彦さん=一家のムードメーカー。大学受験に失敗し浪人中)、三女・かおる(沢田雅美さん=おませで口が減らない高校生)と、それぞれにキャラが立っています。

その他にも、何かにつけては田園調布までやってきては騒動を起こしたり、お寿司やうなぎのご相伴にあずかっている亀次郎の亡き兄の妻、通称「高円寺のおばさん」(小夜福子さん)、朝が弱く、スキを見てはタバコを一服しているお手伝いさん(菅井きんさん)などなど、印象に残らない登場人物が少ないほどのボリュームでした。
 
それまで数々の溝口健二監督作品の名脇役や、時代劇等の悪役でおなじみだった進藤英太郎さんですが、このドラマ出演でちょびヒゲを生やしたカミナリがんこ親父の印象が強くなることに。そんな進藤さんは、9年後の77(昭和52)年12月に心臓衰弱のため、入院中の田園調布中央総合病院(現・田園調布中央病院=東京都大田区)にて78歳で他界します。

実際に進藤さんが居住されていたのは、同じく東急東横線沿線の日吉(横浜市港北区)だったそうですが、訃報記事を読んだ多くの人は、進藤さんが田園調布駅前の病院で亡くなったという情報に、一瞬、現実とドラマ内の世界観がごちゃ混ぜになってしまったほどでした。
 
 参照 : 昭和43年1月16日付の読売新聞朝刊、昭和52年1月19日付の読売新聞朝刊 

  文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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