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ニュース 今日は何の日?雑学 2024/01/27

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【今日は何の日?】1月27日=地下鉄日比谷線が六本木~神谷町間で火災(1968年)/ 雑学ネタ帳

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 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

56年前の1968(昭和43)年。昼12時54分ごろ、東京・港区飯倉片町(現・麻布台)の郵政省付近の地下を走行中だった営団地下鉄(現・東京メトロ)日比谷線火災事故を起こしました。

場所は現在、日本一の高さ(325)を誇るビル「麻布台ヒルズ森JPタワー」が建っている付近の地下です。12時12分ごろ中目黒駅を発車した北春日部行きの6両編成の電車が、広尾駅を通過後に異常が認められ、運転士(36歳)が車両点検すると4両目中央部付近から白い煙が出ているのを発見。

すぐに、きな臭い匂いが車内にも立ち込め、乗客も騒ぎ始めましたが、電車はそのまま六本木駅まで走ってから停車。ただちに約700人の乗客を降ろし、そのまま北千住駅まで回送することになりました。

後続の北千住行き電車(6両編成)も六本木駅に入ってきたため、この電車の乗客も降ろしたうえで、運転士、車掌(24歳)、六本木駅の助役(44歳)の3人により、後続電車で故障電車を押し出すような形で隣の神谷町駅へと向かう途中、ちょうど郵政省の地下付近を通りかかったところで電車が再び火災を起こしたのでした。

火災と同時に広尾~六本木~神谷町間の約2kmの道路上にある換気口からは油のこげた匂いを伴った黒煙が吹き上げ、地上の通行人も目や口を押さえることに。また郵政省前の換気口からは高さ10mにも及ぶ煙が吹き上げました。

東京消防庁ではポンプ車20台排煙車3台を出動させて消火活動。地下火災のため消防隊員はガスマスクを着用して構内に入り、六本木交差点や麻布警察署前の換気口の鉄ワクを取り外したうえで排煙作業するなど大騒ぎに。午後2時53分、電車の4両目が全焼3両目と5両目が半焼となりつつ、ようやく火災を消し止めました。不幸中の幸いで六本木駅で降ろされていた乗客にケガはありませんでしたが、運転士、車掌、駅員らが煙による中毒症状となりました。

この火災が、もし乗客の多いラッシュ時だったとしたら、おそろしい大惨事になっていたことでしょう。

火災を起こした車両は、東武鉄道が日比谷線への乗り入れ用に製造した2000系電車(写真)でした。スチール製で窓ワクはジュラルミン製、ドアはステンレス製と不燃金属を中心としたモノで、火に強いことがウリとされていたのです。

しかし、この火災によりモーター配線シート、それに内部塗料屋根ボディの内壁までがグニャグニャになってしまうほど焼けており、東武鉄道をはじめ鉄道関係者に大きなショックを与えることとなり、今後の地下鉄車両製造に大きな教訓を残しました。

当初、火災の原因は床下の抵抗器の過熱によるものと推測されていましたが、1月29日に警視庁麻布署警視庁捜査一課科学検査所の応援とともに南千住にある営団地下鉄検車区で事故車両を検証した結果、抵抗器には異常が認められず、反対側にある断流器が外側から燃えていたことが判明しました。

 参照 : 昭和43年1月27日付の毎日新聞夕刊、1月28日付の毎日新聞朝刊

    文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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