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【今日は何の日?】2月24日=護衛艦「ゆきかぜ」で爆発事故~3人が死傷(1981年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
43年前の1981(昭和56)年。午前9時20分すぎ、東京湾の横須賀・観音崎沖2km、浦賀水道付近を試験航海中だった海上自衛隊の護衛艦「ゆきかぜ」のエンジン室で突如、蒸気が噴き出す事故が発生。民間人を含む3人が死傷しました。
「ゆきかぜ」は55(昭和30)年に浸水し、57(昭和32)年から就役した古いタイプの護衛艦。長さ106m、幅10.5m、3万馬力で30ノットを出せます。この当時は開発指導隊群に所属し、新しい装置のテストをする実験艦として利用されていました。
1月中旬より法定の中間修理のため、横須賀市内の住友重機の浦賀工場に入っており、この日は朝から東京湾内で試験航海をしていました。午前9時15分ごろ、スス吹きをするため、ボイラー室内にある天栓を開けたところ、エンジン室のボイラーから蒸気が噴き出してしまったのです。
ボイラーから出る蒸気は圧力が30kg、温度は400度にも達します。そのため吸っただけでも肺の中をヤケドしてしまうほど危険。また、いったん噴出すると、爆発的にボイラー室内に広がってしまいます。そのため乗員の三曹(34歳)と、エンジンの調子を点検するために乗船していた共栄エンジニアリング(横須賀市)の設計士(25歳)、住友重機工業から共栄エンジニアリングへと出向していた男性(48歳)が大ヤケドを負ってしまいました。
すぐに横須賀海保の巡視船などが3人を収容し、横浜や横須賀市内の病院へと搬送しましたが、48歳男性は午前11時ごろに死亡が確認されました。
爆発の原因はスス吹き装置へと連なるパイプ(直径6cm)が長さ25cmにわたって裂けており、そのため蒸気が噴き出したためと判明。裂けたパイプは鋳鉄製で、防熱のため周りは石綿で巻かれていました。パイプの強度が老朽化とともに落ちており、破損したものと見られています。
この護衛艦「ゆきかぜ」は85(昭和60)年3月に除籍。翌86年8月に能登半島沖にて、実験標的として海没処分されています。
参照 : 昭和56年2月24日付の朝日新聞夕刊、2月25日付の朝日新聞朝刊
文 / 高木圭介
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介護のみらいラボ編集部コメント
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