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ニュース 今日は何の日?雑学 2024/03/12

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【今日は何の日?】3月12日=死刑囚の作品が新人文学賞の最終候補に(1963年)/ 雑学ネタ帳

03月12日(サハラの水).jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

61年前の1963(昭和38)年。講談社の文芸誌『群像』(当時、大久保房男編集長)主宰の第6回新人文学賞の最終選考会が東京・銀座の料亭「出井」にて行われました。

選考委員は伊藤整さん中村光夫さん平野謙さん大岡昇平さん。小説部門の最終入選作品には、10年前(53年)に新橋のバーにて証券ブローカの男性(40歳)が撲殺された「バー・メッカ殺人事件」の主犯として死刑が宣告されていた正田昭死刑囚(当時33歳)が獄中で綴った『サハラの水』がありました。

群像編集部が新人賞の募集要項を発表したのは同誌の前年5月号。獄中でこのことを知った正田死刑囚から秋ごろに編集部あてに手紙が届き、「私のようなものでも応募できるか?」といった問い合わせが記されていたそうです。

その後、間もなく400字詰め原稿用紙約100枚に綴られた一編の小説「サハラの水」が郵送されてきたのです。その内容はサハラの資源調査に派遣されたイギリス人、フランス人、日本人、そして現地人の4人が、車の燃料欠乏のため死に直面し、極限状態に置かれた4人が、それぞれ人間の考え方を追及していくといったものでした。

最終選考の結果、小説部門の新人賞は広島在住の文沢隆一さん(当時34歳)による『重い車』に決定。正田死刑囚は6年後(69年)の12月、東京拘置所にて死刑執行されました。享年40。

 参照 : 昭和38年3月13日付の読売新聞朝刊

       文 / 高木圭介

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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