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【今日は何の日?】3月14日=上野動物園でゾウが脱走(1967年)/ 雑学ネタ帳

《画像はイメージです》
57年前の1967(昭和42)年。昼1時45分ごろ。東京都立上野動物園(台東区上野公園)の象舎から、インド象のインディラ(メス)が堂々と柵を乗り越えて園内を歩き回るという珍事が発生しました。
インディラ嬢は49(昭和24)年9月にインドから来日。「ゾウが見たい」という日本の子どもたちの願いに応え、インドのネール首相から贈られる形で日本へとやってきました。日本で命名された「インディラ」という名前も、ネール首相の娘さん、のちにインド首相となるインディラ・ガンジーさんにちなんだものです。
上野動物園の話によりますと、3月はゾウの発情期。同じ象舎にいるジャンボー(メス)とたわむれているうちに、興奮したインディラ嬢がひょいと柵を乗り越えてしまった模様です。脱走といっても、もともとおとなしい性格で知られるインディラ嬢はノソリノソリと園内を歩き回るだけです。
とはいっても柵内ではなく、至近距離で目にする象はサイズ的にも怪獣とほぼ同じ。この日の園内には家族連れの入場者が約1万5,000人もいたため、警視庁上野署では署員50人とパトカー4台を出動させて避難を呼びかけました。入園者は係員や署員の誘導で裏門から避難します。
係員は園内あちこちの通路を網などで通せんぼ。インディラ嬢もようやく落ち着きかけましたが、そこに飛んできたのが報道陣によるヘリコプターの爆音です。またまた興奮したインディラ嬢はダダをこねつつ象舎へは戻りません。係員がポリバケツに大好物の果物を入れて持ってきても見向きもせず、長い鼻をクズカゴに突っ込みつつイヤイヤするばかり...。
そこで動物園側は報道陣にヘリを近づけさせないよう要請。懸命にインディラ嬢をなだめること50分余。午後2時36分、やっとこさ象舎へと戻すことに成功したのでした。
この間、200mほど離れた裏門付近では避難者たちが、ハラハラドキドキしつつ"春の珍事"を見守っていたそうです。
34年間にわたって日印友好の証として人気者であり続けたインディラ嬢は83年8月に49歳で死亡。その名の由来となったインディラ・ガンジーさんも首相在任中の翌84年10月、暗殺によって66歳で死去しています。
参照 : 昭和42年3月14日付の毎日新聞夕刊
文 / 高木圭介
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