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ニュース 今日は何の日?雑学 2024/04/10

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【今日は何の日?】4月10日=浅草名物「デン助劇団」が解散(1973年)/ 雑学ネタ帳

04月10日(デン助).jpg

 《画像はイメージです》

介護のみらいラボ編集部コメント

高齢者や同僚との話題が浮かばないときにすぐ使える、ウケる、会話が自然と広がる、雑学ネタや豆知識が盛りだくさん!コミュニケーションの活性化にお役立てください。

51年前の1973(昭和47)年。35年間にわたり、浅草の舞台で下町人情喜劇を演じてきた大宮敏充さん(当時59歳)率いる「デン助劇団」が、この日の公演をもって解散しました。

さよなら公演は浅草六区の松竹演芸場で開催。演目の「デン助 この道一筋」は、宮大工のデン助(大宮さん)が、コンクリートずくめの世間に対抗して木造の神社再建に執念を燃やすという大宮さん自身の思いも込められたストーリーでした。

デン助劇団自身、59(昭和34)年9月からNETテレビ(現・テレビ朝日)で半ドン時代の毎週土曜午後に放送され続けた『デン助劇場』で大いにお茶の間の人気を集めてきました。しかし劇場での実演はテレビ全盛時代のあおりを受け、人情喜劇だけでなく、浅草その物の賑わいもすっかり下火に。そして『デン助劇場』のテレビ放送も前年(72年)3月をもって終了していました。

浅草を中心に実演中心の独立劇団を率いてきた大宮さんは、幕が上がる前「長い間、お世話になりまして~」と座員一同とともに挨拶。涙で言葉も途切れ気味の大宮さんは「テレビに出たというだけで、大手をふって歩くインスタントのタレントに我慢できない...」と時代の変化に悔しさをにじませつつの口上でした。

それまで陽気に庶民の笑いをウリとしてきたデン助劇団でしたが、さよなら公演では長い間、苦労をともにしてきた座員たちが一人ずつ紹介されるごとに「寿美ちゃん!」「為さん!」などと、なじみの客席から声をかけられ涙...涙。やや湿っぽいムードに包まれたようです。

ハゲ頭ドングリまなこおっちょこちょいお節介、涙もろくて頼まれたら決して嫌とは言えない。ついでに小学校を3年で中退してしまったため、文字が読めない50歳という設定で35年間、愛され続けたデン助でしたが、いつしか演じる大宮さん本人がデン助の年齢を追い越し、時代の変化とともに"定年"を迎えた格好となりました。
 
 参照 : 昭和48年4月11日付の朝日新聞朝刊

              文 / 高木圭介


 

 

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高木圭介(Keisuke Takagi)

フリーライター

1969年、神奈川県川崎市出身。学生時代はレスリング選手として活躍。93年に東京スポーツ新聞社に入社しプロレスや格闘技を中心に取材。社会、レジャー担当記者、デスクを経て2014年9月に退社。現在はフリーライター兼コラムニストとして活動中。主な著書は『ラテ欄で見る昭和』(マイウェイ出版)、『新日本プロレス50年物語 第2巻 平成繁栄期編』(ベースボール・マガジン社)など。

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